メッシが思わず「目を潤ませた」 女性レポーターの“40秒の言葉”に世界感動【W杯反響シーン】
準決勝クロアチア戦後のミックスゾーンでのやりとりに脚光
2022年のサッカー界も、数々の出来事が起こった。ピッチ上で見られた粋な計らい、ファンへの神対応など、記憶に残る反響シーンを振り返る。アルゼンチン代表はカタール・ワールドカップ(W杯)で36年ぶりの優勝を果たしたなか、FWリオネル・メッシが準決勝のクロアチア代表戦後、女性レポーターからかけられた感動的な言葉が話題となった。
メッシは35歳で迎えた通算5度目のW杯を、「最後のW杯」と位置付けて出場。グループリーグ初戦でサウジアラビア代表に敗れる波乱の幕開けとなったが、2勝1敗の首位で決勝トーナメントに進出すると、オーストラリア代表、オランダ代表、クロアチア代表と破り、決勝戦は前回王者のフランス代表をPK戦の末に下し、36年ぶり通算3回目のタイトルを手にした。
メッシは準決勝クロアチア戦で1ゴール1アシストと躍動したが、プレー以外にも注目を集めたのが試合後のインタビューシーンだ。
ミックスゾーン(取材エリア)でアルゼンチン公共放送「TV Publica」の同国出身女性レポーター・ソフィア・マルティネスさんがメッシにマイクを向けたなか、「最後に、これは質問ではないのですが……」と切り出すと、約40秒にわたる感動的なメッセージをメッシに告げたのだ。
「もちろん、私たち、アルゼンチン国民はワールドカップで勝ちたいと思っています。でも、結果がどうであれ、誰もあなたから奪えないものがあるのです。それは、あなたがすべてのアルゼンチン人の心に響いたということです。あなたのシャツを着ていない子はいない。それが偽物であろうと、本物であろうと、作り物であろうとね。
あなたは皆の人生に足跡を残した。それは私にとって、どんなワールドカップでも優勝する以上のもの。誰もそれを奪うことはできないし、こんなにも多くの人を幸せにした瞬間への感謝の気持ちは、ワールドカップよりも大切なものだと思うので、心に刻んでほしいです。ありがとう、キャプテン」
このシーンを収めた動画がSNSで拡散。英紙「デイリー・メール」は「アルゼンチン人レポーターが試合後のインタビューで『ワールドカップで勝つことよりも大切なもの』と語り、メッシは心を打たれた」と伝えれば、ベルギーメディア「HLN.BE」も「メッシ、ジャーナリストからの突然の賛辞に涙をこらえるのがやっとの様子」と見出しを打ち、「メッシは目を潤ませた」と伝えた。
メッシが悲願の大会制覇を果たしたあと、アルゼンチンのファン内ではメッシのタトゥーを彫るのが流行るなど、依然として大きな影響力を誇る。一部報道では、2026年のW杯を目指す可能性も伝えられており、今後のメッシの動向に注目が集まる。