勝負を分けた「一瞬の隙」 1回戦敗退の松本国際、指揮官が残した選手への“労いの言葉”「褒めてあげたい」
米子北相手に一時は同点に追い付くも、直後に勝ち越される
第101回全国高校サッカー選手権は12月29日に各地で1回戦の試合が行われ、等々力陸上競技場の第2試合で松本国際(長野)は夏のインターハイで4強入りした米子北(鳥取)に1-2の惜敗。勝沢勝監督は、勝負を分ける細かい部分の厳しさに言及しつつも「自分を変えるために努力したこの1か月を褒めてあげたい」と選手たちを労った。
試合開始から少し時間が経って落ち着いた時点から、米子北の攻撃回数が増える展開になった。勝沢監督は「とにかく出足が早いし、対戦してみれば本当にレベルが高い」と相手の強さを感じたという。そして、前半アディショナルタイムには強烈なミドルシュートで先制されてしまった。
それでも「選手たちがやれるという手応えをつかんでハーフタイムに戻ってきた」という言葉通り、後半も粘り強い試合を展開。そして後半26分にはゴール前に切り込んだところからMF岸琢人が相手と競り合って倒れ込みながらも右足で執念のシュートを放ち、1-1の同点に追いついた。
しかし、その2分後。指揮官が「一瞬の隙ですよね」と話す中盤のセカンドボールの競り合いでボールキープを許したところからの攻撃で失点。これが重く圧し掛かっての敗戦になってしまった。
先月の組み合わせ抽選会で米子北との対戦が決まった時点から、勝沢監督は「誰に聞いても米子北は速い、走る、圧力を掛けてくる、と。それに対してというところで、チームが大きく成長した。県内ではテクニックがあると評価されてきたチームや子供たちが、強度を上げるというテーマを明確にして成長することができた」と、選手たちの成長を感じたという。そして「技術+グループで戦うことに強度。それを学んだ。自分を変えるために努力したこの1か月を褒めてあげたい」と、その努力をねぎらった。
世界的にも「インテンシティー」という言葉がサッカー界の共通テーマとなりつつある中で、高校サッカーの全国を勝ち抜くためにもその大切さはクローズアップされていると言えそうだ。