日本サッカー史に残るW杯予選「劇的ゴール8選」 アジア勢との戦いで生まれた奇跡の瞬間とは

相手GKが目測を誤りそのままゴールへ

 期待を集めたドイツ大会は失意のグループリーグ敗退となり、南アフリカ大会を目指す日本代表監督にはイビチャ・オシムが就任した。しかし、そのオシム監督が脳梗塞で倒れると、フランス大会を率いた岡田監督に白羽の矢が立った。

 その初戦となったのが3次予選の敵地バーレーン戦だったが、まさかの0-1敗戦を喫してしまう。その後の結果で最終予選進出を決めたものの、3次予選の最終戦がその因縁のバーレーンだった。

 08年6月22日の一戦は、開始早々にFW佐藤寿人がPKを獲得。しかし、MF中村のキックは相手GKによってセーブされた。世界的なキックの名手としてすでに名を馳せていた中村のまさかの失敗もあり、スコアレスのまま時間が経過。最終予選への通過は決めていたものの、同じ相手に2戦未勝利では終われない。そんな思いが結実したのは、終了間際の後半45分だった。

 左サイドからのクロスがクリアされたボールをDF内田篤人がヘディングで競り勝ってゴール前に送ると、相手GKはゴール前に入り込んだ日本選手に気を取られたのか目測を誤り、ワンバウンドしたボールがそのままゴールへ。勝利への執念と意地が生んだようなゴールで、1-0の勝利を収めた。

 

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