右サイドで停滞を招いた本田 「体が動かない感触はない」と“試合勘の欠如”を否定
先発落ちの香川に続く非情の大ナタも?
セットプレーの守備では何度もヘディングで弾き返すなど、攻撃以外の部分での仕事では存在感を見せたが、ボールを持った際のスピードやクイックネスの欠如はいつも以上だった。2列目に並んだ清武、原口が切れ味鋭い積極的な仕掛けを見せるなか、右サイドで対峙したマーカーを抜けない本田が放つ停滞感はピッチ上で際立っていた。
「身体が重いのかな、というように見えたが?」と報道陣に質問された本田は、即座に否定している。
「体が動いていないという感触は特になかったですけど、決める時に決めていればとか、細かいところのニュアンスはいくらか反省がありますけど。課題はいつもどおりあるかなと思いますけど、それが普段試合に出ているから、出ていないから、特段気になったことはあまりなかったですけどね」
低調なパフォーマンスは、「パンキナーロ(ベンチ要員)」とイタリアメディアから命名されたこともあるミランの10番としての屈辱的な現状による副作用ではないという。試合2日前の合流でコンディション調整は難しかったはずだが、身体の動きはいつも通りと30歳になったベテランは語っていた。
9月の最終予選2連戦にフル出場しながらパフォーマンスが冴えなかった香川真司(ドルトムント)は、この試合でポジションを失った。バヒド・ハリルホジッチ監督は本調子から程遠い本田にも、非情の大ナタを振るうのだろうか。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
田口有史●写真 photo by Yukihito Taguchi
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