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テレビ朝日・寺川アナが語る本田圭佑との掛け合いの“真実” 「“さん”付け」裏話、刺激的な放送席は「想像を超えていた」
驚かされた“本田節”…学んだスポーツ観戦の多様性
その“刺激さ”がテンポのいい掛け合いを引き出していった。日本のグループリーグ初戦のドイツ代表戦、本田との初めての放送で気付きがあり、2戦目のコスタリカ代表戦からは準備の仕方も変化した。
「初戦のドイツ戦は、いつもの代表戦と変わらない準備をしていた。でも、いざ始めてみたら、(本田が)放送の中で知りたくなるタイミングがある方なんだというのが分かってきました。例えば『この選手は普段どのポジションでプレーしているんだろう』とか。それで言うと初戦は大綱渡りでしたね(笑)。2戦目からは準備の仕方も変わりました」
準決勝のアルゼンチン代表対クロアチア代表。寺川アナにとってある「気付き」があった。本田が前半「メッシを応援するから、アルゼンチンを応援する」と話し出した。だが、後半には「日本に勝ったクロアチアが負けるの嫌だから、クロアチアを応援します」と180度意見を変える“本田節”に驚かされた。
「僕たち実況アナウンサーはニュートラルな試合を実況する時、どうしたってどちらかの国を主語にして、話さないといけないことが多い。『この時間帯のアルゼンチンがどうなのか、この時間帯のクロアチアがどうなのか』という。だから例えば、前半20分アルゼンチンの話をしたら、そのあとクロアチアの話を10分する。トータル、試合が終わった時に同じぐらいの話の量にしようという発想でやっているんです。でも、本田さんは前半をアルゼンチンとした。もう新しいんです。僕としては本田さんがそうやってくれたことで、過去にないぐらいニュートラルに話せました。こういうパターンもありなのか、という新しさがすごくありました。スポーツの見方は多種多様でいいんだろうな、と」
寺川アナは本田のスタイルに触れていくうちに「事前エクスキューズの上手さ」に感嘆したという。話題となった選手への「さん付け」。実況中、長友佑都ら交流が深い選手は「ユウト」など呼び捨てで話す一方で、堂安律らあまり交流のない選手のことは「堂安さん」と「さん付け」で呼んでいた。この“裏話”を明かしてくれた。
「日本戦が始まる最初に解説してもらったドイツ戦の前、スタジオとのやり取りの中で『さん付け』することをちょっと僕に言わせてくれないか、というのが事前の打ち合わせの段階であったんです。それで折を見て僕から質問させていただくことになり、『選手の呼び方をどうしますか?』と聞きました。やっぱり事前にエクスキューズしておくことによって見ている人がそこに違和感を覚えずに、楽しんでみられるんですよね。アルゼンチンを応援すると話していたのも一緒。今のメッシは円熟味が増しているから応援したくなるという話をしたうえで、アルゼンチンを応援すると話す。凄いなと思いました」