【W杯】中東初の大会がここで集大成 決勝の舞台ルサイル・スタジアムは近未来の様相
試合がない日もイベントが開催
カタール・ワールドカップ(W杯)もいよいよ大会も大詰めを迎えているが、決勝の舞台となるのが9万人近くの観客を収容できるルサイル・スタジアムである。地下鉄レッドラインのルサイルQNB駅に直結しておりアクセスもいい。
周囲はスタジアムの建設に合わせて開発されたようで、近くにはサポーターの交流場所として一直線に伸びるストリートがあり、それに平行して左右に建物が並び、日が暮れると強烈な光の洪水で飾られる近未来の様相を呈している。
試合のない日もイベントが行われおり、多くの人がルサイル・スタジアムを訪れている。イルミネーションに包まれる左右のビルはオーロラビジョンが設置され、広告に出演しているブラジル代表FWネイマールやアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが笑顔を見せていた。
1階は気軽に入れるファーストフードから洒落たカフェ、スーパーマーケットや携帯電話の店に衣服を販売している高級店、さらに自動車のディーラーまであった。左右のこの建物群は2階建から6階建てほどで統一されていないが、これが逆にイルミネーションが灯るとさまざまな高さで光り美しい。
外から見て建物のなかにはエスカレーターがあったので上がってみると、そこはまだなにも店舗が入っておらずガランとしていた。開発途中ということか。ストリートをさらに進むと4棟の巨大な建物があり、こちらも光で美しく飾られている。突き当りには海が広がっており、ここにもサポーターが集まれるスペースが作られていた。
スタジアムに向かう途中にはマンション群が建築中で、W杯が終了したら新たな街として発展していくのだろう。
決勝の開催日は12月18日。中東初のW杯はここで集大成を迎える。
FOOTBALL ZONE特派・徳原隆元 / Takamoto Tokuhara
とくはら・たかもと/1970年東京生まれ。22歳の時からブラジルサッカーを取材。現在も日本国内、海外で“サッカーのある場面”を撮影している。好きな選手はミッシェル・プラティニとパウロ・ロベルト・ファルカン。1980年代の単純にサッカーの上手い選手が当たり前のようにピッチで輝けた時代のサッカーが今も好き。日本スポーツプレス協会、国際スポーツプレス協会会員。