“飽くなき挑戦者”太田宏介を支える妻の存在 コロナ禍の豪州生活を乗り越えて強まった絆
体調管理はもちろん、メンタル面のサポートを意識
――サッカー選手は、クラブでの練習が終わったら家に帰り、午後は家族との時間を比較的多く取れるとも言われます。日々のルーティンはどんな感じですか?
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福間「日々の過ごし方はごく普通です。練習であまりにも疲れてる日はお昼寝を挟むこともありますけど、だいたいは子供と遊んでもらっています。子供も遊びたいし、もうパパ大好きなので(笑)。サッカー選手のお子さんは、パパが早めに帰ってきてよく遊んでくれるのもあって、パパっ子がすごく多いんです。子供を見てもらっている間に、早めに夕食の準備をしてしまいます」
太田「(午後)4時になったら子供をお風呂に入れて、5時半にはご飯を食べて、7時にはベッドに寝かしつけに行く感じですね(笑)」
福間「そう、早い(笑)」
太田「7時半くらいまでには寝て。そこから普通の家庭だったら、例えばリビングに戻って映画とかドラマを見てとかあると思いますけど、僕たちはもう9時過ぎにはベッドに入って、もうそのまま寝ちゃう。睡眠をとらないと次の日にイライラしがちだから(笑)」
福間「睡眠は本当に大事」
太田「朝7時前に起きて、準備をして練習に行く感じ。子供が12時間くらい寝てくれるから助かるね(笑」
――文香さんはモデルをされていますが、モデルさんなりの体調管理やコンディション維持の知識がアスリートの妻として生きている、というものはありますか?
福間「体調管理、体型維持は自分なりにしていたんですけど、例えばストレッチとか、身体の鍛え方とか、アスリートのほうが知識はあるし、“プロ目線”から『こういう筋トレがいいよ』とか教えてもらうことのほうが多かったです」
太田「お互い身体のことに対して意識が高いので、そういう意味ですごく合いますね」
福間「私たちは若くして結婚したほうではなくて、出会った時に27、28歳。宏介もアスリートとして築いてきたものがしっかりとあって、私が見てる期間はアスリート人生の中で短いので、確立されたものに何かプラスアルファできればという思いと、30歳を超えてベテランになっていくなか、メンタル面でどうやって支えたらいいかと考えています」
――逆に、これまでの中でアスリートの妻として大変だった出来事は?
福間「私は食事面のサポート云々よりも、シーズン中に怪我や試合結果によって気持ちのアップダウンが最初はありました。選手ほどではないとはいえ、家族も勝てば嬉しいし、負ければ気が滅入ってしまう。例えば、相手と接触して痛そうにしていたら、『どうしよう、怪我しちゃったんじゃないか』とソワソワしたり(苦笑)。シーズンオフになったらようやく一息つける感じで、こんなにも大変な気持ちになるんだと痛感しました」
太田「普段、家で一緒にいることが多いから電話をする機会はあまりなくて、LINEがほとんどです。でも、名古屋時代(の2020年2月)に右脛を疲労骨折して、練習直後に電話をした時がありました。僕はもう自分の中で気持ちを切り替えて、『骨折しちゃったわ』という報告だったんですけど、いきなり電話がかかってきたうえにそんな話だから妻はソワソワして、『今後どうするの?』『オペいつするの?』『全治どれくらいかかるの? 大丈夫?』とすごく心配してくれて、やっぱり一緒に戦ってくれているんだなと思いました」
福間「私が試合を観たら負けるんじゃないか、逆に観ないとダメなんじゃないかとか、変な自分的ジンクスを勝手に作ってしまって大変なこともあった(笑)」
太田「スタジアムに観に行ったら負けるとかね(笑)」
福間「私が初めて観に行った時に負けたらどうしようって(笑)。今はできる限り試合は観るようにしていますね。なんか観ないともったいないと思っちゃう」
(後編に続く)
[プロフィール]
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。J1通算296試合11得点、J2通算39試合0得点、J3通算2試合0得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして存在感を発揮。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、出身地のJクラブ「FC町田ゼルビア」を盛り立てる。
福間文香(ふくま・あやか)/1989年1月25日生まれ、奈良県出身。ファッションモデル、タレントとして活躍し、2017年7月にサッカー選手の太田宏介と結婚。19年7月に第1子となる男児を出産した。“Jリーガーの妻”として、飽くなきチャレンジャーの夫を陰で支える。趣味は旅行、カフェ巡り、ラテアートも勉強中。
(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)