堂安律の活躍は「偶然ではない」 反町技術委員長、日本サッカーの“課題”指摘「欠陥があるのかもしれない」
プロ入り後の出場機会の少なさがJリーグの課題に
カタール・ワールドカップ(W杯)を戦った日本代表のなかで、MF堂安律(フライブルク)は、途中出場したドイツ代表戦(2-1)とスペイン代表戦(2-1)でゴールを挙げる活躍を見せた。12月12日にメディアの取材に応じた反町康治委員長は、24歳のレフティーの活躍を受けて、早い時期にプロ選手としてキャリアを歩むことの重要性を再認識したと語った。
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日本では高校年代のサッカーが終わった後、プロに入った選手がなかなか試合に出られずに力を伸ばせないことが大きな問題となっている。高校で活躍してJリーグのトップクラブに入った選手が出場機会を得られないなか、J2やJ3のピッチに立った選手、大学を経由した選手が、先にJクラブでもレギュラーになることがある。
反町技術委員長は「(世界では)ガビやペドリといった選手が出てきたなかで、我々にはそういう違いを作れる選手がまだいない。それはもしかしたら、一番選手が伸びる時に、ゲームができないというところに欠陥があるのかもしれない。そこをどうするのか」と、スペイン代表の若手を例に挙げた。
ヒントになる存在は、カタールW杯で活躍を見せた堂安だという。
「例えば堂安は得点を一番取って、みんなに名前を覚えてもらった感じになっているが、彼だって別に偶然出てきたのではない。G大阪ユースから早い段階でG大阪U-23というチームで、Jリーグでプレーして早くにプロデビューをし、いろんな経験を積んだ。それは久保建英もそう。そうしたことをやったことで、選手のプロキャリアが早く始まり、いろんな経験を積み、海外にも早く行けた。そこで切磋琢磨してW杯で活躍することができた。それを踏まえると、アンダー世代でなるべく早くJの舞台に立たせる機会を増やすことも、今後、考えないといけない」
若くして光った才能を、さらに磨き上げるためにも、彼らに実戦の場を与えることは重要になってくる。堂安を輩出したG大阪U-23や久保を輩出したFC東京U-23のように、すべてのJクラブがU-23チームを持つことは、現段階では不可能に近い。そうしたなかで、今後、どのような手を打ち、若手により高いレベルでの真剣勝負の場を与えられるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)