【W杯】クロアチア監督、試合後の“お辞儀の過去”を母国紙が回顧 「涙ながらに同じことを…」
ダリッチ監督は2021年11月のW杯予選ロシア戦後にもファンにお辞儀をして感謝の意
クロアチア代表は現地時間12月9日、カタール・ワールドカップ(W杯)準々決勝でブラジル代表と対戦し、1-1のまま突入したペナルティーキック(PK)戦を4-2と制してベスト4に駒を進めた。試合後、チームを率いるズラトコ・ダリッチ監督がスタンドのサポーターに対して深くお辞儀をして感謝の意を示したが、地元紙はW杯予選でも指揮官がお辞儀をしていたことを伝えている。
一進一退の攻防が続き、スコアレスのまま延長戦に突入した一戦は、ブラジルが延長前半アディショナルタイムにFWネイマールのゴールで先制し、ベスト4進出を掴みかけたかに思われた。
しかし、クロアチアも延長後半12分に左サイドのクロスから途中出場のFWブルーノ・ペトコビッチが蹴り込んで同点。クロアチアの脅威の粘りにより、1-1でPK戦に突入した。
先攻のクロアチアは1人目のFWニコラ・ブラシッチがど真ん中に決めたのに対し、ブラジルのFWロドリゴのキックはGKドミニク・リバコビッチがセーブ。2人目と3人目は両チームともに成功。そして4人目ではクロアチアのMFミスラフ・オリシッチが成功させたが、ブラジルはDFマルキーニョスのキックが左ポストを直撃し、ゴール外へ。PKスコア4-2でクロアチアが勝利を収めた。ダリッチ監督は試合後、クロアチアサポーターが駆け付けたスタンドの前で頭を下げて感謝の意を示していた。
監督の“お辞儀”と言えば、日本代表の森保一監督も決勝トーナメント1回戦でクロアチアに敗れた際、日本のサポーターに向けて深々と頭を下げて感謝を伝えたことが話題となったが、クロアチア紙「ヴェチェルニ・リスト」によれば、ダリッチ監督は今大会の前にも同様の行動をとっていたという。
「日本の(森保)監督はファンにお辞儀をしたが、ダリッチ監督は涙ながらにポリュド(スタジアム)で同じことをした。2021年11月、雨中でのW杯予選でロシアに1-0で勝利し、W杯出場権を獲得した。熱き監督(ダリッチ)は特別な方法で観衆に感謝した」
日本を破って勝ち上がったクロアチアだけに、ダリッチ監督のブラジル戦後のお辞儀は一層注目を浴びたが、56歳の指揮官にとってはこれまでどおりの礼儀の一環だったようだ。