【W杯】森保ジャパン全26選手査定MF編 「最高点」、「最低点」と明暗が分かれたのは?
三笘は世界相手に守備も合格点
■鎌田大地(フランクフルト) 5.0点
ドイツ戦(〇2-1):フル出場
コスタリカ戦(●0-1):フル出場
スペイン戦(2-1):先発出場・後半23分までプレー
クロアチア戦(●1-1/1PK3):先発出場・後半30分までプレー
今大会通算:4試合0得点0アシスト
「9月シリーズでは、W杯は鎌田のチームになるくらいの勢いでした。相手のマークも厳しくなるなかで落差が激しかったというか、一番大事な本大会で失速する最悪なパターンになってしまいました。前(のポジション)で受けられないから、下がってきてしまう。それは周囲の問題でもありますけど、軸の選手だけに得点・アシストの結果を含めてもっとやらないといけない。最低1、2ゴールは取ってほしかったという思いがあります」
■田中 碧(デュッセルドルフ) 6.0点
ドイツ戦(〇2-1):先発出場・後半26分までプレー
コスタリカ戦(●0-1):出場なし
スペイン戦(2-1):先発出場・後半26分までプレー/1得点
クロアチア戦(●1-1/1PK3):延長後半開始から途中出場
今大会通算:3試合1得点0アシスト
「大会を通して徐々にコンディションが上がり、スペイン戦であの大きな勝ち越しゴールを挙げたのは、本当に持ってる選手ですよね。流れ的にはクロアチア戦も先発で行くところなんですが、どうしても遠藤、守田(英正)の双璧に阻まれてしまった。現段階では、森保監督の中で3番手の評価だったというもはっきりしたかなと思います」
■堂安 律(フライブルク) 6.5点
ドイツ戦(〇2-1):後半26分から途中出場/1得点
コスタリカ戦(●0-1):先発出場・後半22分までプレー
スペイン戦(2-1):後半開始から途中出場/1得点
クロアチア戦(●1-1/1PK3):先発出場・後半42分までプレー
今大会通算:4試合2得点0アシスト
「ドイツ、スペイン相手のゴールは、結果として大きな価値を持つもの。間違いなくチームにエネルギーを与えました。総合的なパフォーマンスが高ければ、『7点』以上もあり得たと思いますが、正直なところ得点以外の貢献はそこまで見られなかった。少し物足りなさは残るとはいえ、彼の気概を含めて、爪痕を残した点は評価したいです」
■三笘 薫(ブライトン) 7.0点
ドイツ戦(〇2-1):後半12分から途中出場
コスタリカ戦(●0-1):後半17分から途中出場
スペイン戦(2-1):後半開始から途中出場/1アシスト
クロアチア戦(●1-1/1PK3):後半19分から途中出場
今大会通算:4試合0得点1アシスト
「出場時間は短いですけど、インパクトは絶大でした。クロアチア戦に関しては、相手も中に1人置いて、カットインさせないように対策をとってきたほど、個で打開する力は驚異的でした。もう1つ、評価されるべきは守備です。反応速度が早くて、相手の切り返しにも身体を入れてしっかりと守れていました。日本にとっては、まさにオプション。劣勢でも、なんとかなると思わせてくれる存在で、今大会のチームMVPに相応しいでしょう」
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。