【W杯】森保ジャパン、クロアチア戦のキーポイントを日本代表OBが展望 世界屈指の中盤にどう対処すべき?
三笘の起用法、CFは誰が務める?
スペイン戦では、田中の逆転ゴールをアシストした三笘薫だが、ここまでスタートからの起用はない。橋本氏は「三笘選手の起用法がとても重要になってくる。圧倒的優位な質を持っているので、スタメンで使うのか、それともこれまでと同じく後半から奇襲をかける際に使うのか。これもコンディション次第だと思うが、試合を動かしたい時にいると助かるので途中からの起用がいい」と、グループリーグと同じ起用法を推奨している。
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またセンターフォワード(CF)の起用では「前田(大然)選手をスタメンにしてほしい。浅野(拓磨)選手とタイプ的には似ている。スペイン戦みたいにある程度引いて守って、前線に起点がほしい場合は浅野選手のほうがいいと思うが、ハイプレスをするほうがハマると思うので前田選手を」と提言している。
さらに、好調な堂安律をスタートから使う案もあるが、橋本氏は「3バックの場合は久保(建英)選手とポジション争を争うことになる。堂安選手も三笘選手と同様に途中から流れを変えられる選手。後半に点が欲しい時などの為にベンチに置いておいたほうが助かる」と分析している。
スペイン戦で初出場ながら好パフォーマンスを見せたDF谷口彰悟に関しては「板倉(滉)選手が出場停止なので、クロアチア戦でもそのままスタメン出場が濃厚。冨安(健洋)選手がスタメン可能なら右CBで、谷口選手が左CBに入る。また、冨安選手を右ウイングバック(WB)で起用する、またはスタメンが厳しい場合、谷口選手を右に持っていき、左に伊藤(洋輝)選手を起用するのもありだと思う」とコンディション次第で柔軟な起用法が求められると見解を述べた。
ドイツ戦とスペイン戦では、後半からのフォーメーション変更や、選手交代での策が実って撃破した。目標であるベスト8進出に向けて、指揮官の采配が再び冴えわたることに期待したい。
[プロフィール]
橋本英郎(はしもと・ひでお)/1979年5月21日生まれ、大阪府出身。ガンバ大阪の下部組織出身で98年にトップチームへ昇格。不動のボランチへ定着し、西野朗監督体制下で、J1リーグ初制覇やアジア制覇などを経験するなど、クラブの黄金期を支え、日本代表にも選出。G大阪では下部組織時代から合わせて20年プレー。ヴィッセル神戸、セレッソ大阪、AC長野パルセイロ、東京ヴェルディ、今治FCにも所属。22年より関西サッカーリーグ1部に所属する社会人クラブのおこしやす京都ACで選手兼ヘッドコーチとしてプレー。