【W杯】「天国と地獄をどっちも見た」 権田修一、GLでの“称賛と批判”に言及「これが人間なんだなと感じた」

グループリーグ3試合にスタメン出場した権田修一【写真:ロイター】
グループリーグ3試合にスタメン出場した権田修一【写真:ロイター】

決勝トーナメント1回戦のクロアチア戦を前に会見でコメント

 カタール・ワールドカップ(W杯)を戦っている日本代表について、現地で取材する海外記者からは「日本はジェットコースターみたいだな!」とも称される。W杯優勝経験のあるドイツ代表に2-1の逆転勝利を収めたかと思えば、FIFAランキングで劣るコスタリカ代表に0-1で敗れ、再びスペイン代表に2-1で勝ったのだから、そう思われても仕方ないだろう。

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 結果が出るたびに選手たちには、様々な反響が寄せられる。現在、日本国内では「防衛大臣」と呼ばれていることを伝えられたGK権田修一(清水エスパルス)も、この短期間で受けた多くの反響について「(称賛も批判も)どっちもありますね」と語った。

「このグループリーグは、天国と地獄をどっちも見たグループリーグだったので。僕がサッカーをやっていてずっとそうですが、今年も清水でシーズンを過ごして、良い時よりも悪い時の方が多かった。直接『なんでおまえが代表なんだ』とか、『辞退してくれ』とかのメッセージもたくさん来ます。良い時には『ありがとう』という声もいただきます。防衛大臣は多分できませんが(笑)、僕を称賛してくれる声も届いています」

「ただ、やっぱり良い時は良い、悪い時はダメっていうのは、チームもそうですし人と人との関係として『それはどうなのかな』と思うことがたくさんある。このグループリーグで本当にいろんな人間の本質をたくさん見たなと。良い時は持ち上げるだけ持ち上げて、ダメなときは落とすところまで落とすのを見た。これが人間なんだなというのは、この大会を通して感じた」

 そして、「そういうところが、良いのか悪いのかは分かりませんが、これからノックアウトステージが始まりますが、優勝か、3位決定戦で勝つ以外は負けて終わることになる。そうなった時には、これだけ日本がサッカーで盛り上がっているのに、一気に冷めてしまうこともあると思う。そこは本当に盛り上げて終わりたいなと思います」と締めくくった。

 勝って終われる場所に行くまでには、クロアチア代表に勝ち、続く準々決勝にも勝利しなければいけない。負けたら終わりのノックアウトステージが始まるが、権田はチームとして、「負けたら終わり」という捉え方をしていないという。

「勝ったら今までの長い日本サッカーの歴史のなかで、成し遂げられなかったことを成し遂げられるチャンスがある。その場に立てているのは素晴らしいこと。この前のスペイン戦もそうですが、やっぱり『これに勝って、絶対次のステージに行く』『新しい景色を見る』って思えているのが、このチームの強さです」

「今、『これに負けたら終わりだよね』と思っている選手は誰もいなくて、『日本の歴史を変えるぞ』と、ポジティブな思いを持って全員がやっている。そこからは一つひとつ、韓国とブラジルの勝者が相手と、登っていかなければいけませんが、歴史上の過去の偉大な先輩が成し得なかったことを、成し遂げられることを楽しんで戦いたいと思います」

 グループリーグでは、日本を救う数々のスーパーセーブを見せてきた権田。日本がまだ見ぬ景色を見るためには、決勝トーナメントでも、その活躍は不可欠だろう。

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