【W杯】王国ブラジル、先発9人を入れ替えたGL最終戦でカメルーンに黒星 グループ首位はキープで16強へ
後半アディショナルタイムにカメルーンが勝ち越し
カタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグG組の試合が現地時間12月2日に行われた。2連勝で早々にベスト16進出を決めていたブラジル代表とカメルーン代表の試合は、後半アディショナルタイムに先制したカメルーンが1-0で勝利した。ブラジルは初黒星を喫したが、得失点差の関係で首位通過が決定。決勝トーナメント1回戦ではH組2位の韓国代表と対戦する。
突破をすでに決めていたブラジルは前の試合から先発を9人入れ替え。39歳の大ベテランDFダニエウ・アウベスがキャプテンとして出場し、同国代表のW杯最年長出場記録(39歳210日)を塗り替えた。一方、カメルーンは突破のために勝つしかない状況で最終戦を迎えた。
先発イレブンが大きく変わったブラジルは攻撃にややスムーズさを欠き、決定機と呼べるチャンスはなかなかつくれなかった。そのなかで前半15分にFWガブリエウ・マルティネッリがヘディングシュートでゴールに迫ったが、カメルーンのGKデビス・エパシのファインセーブに防がれた。カメルーンも終了間際にFWブライアン・ムベウモが至近距離からのシュートを狙ったが、ブラジルGKエデルソンの鋭い反応に阻まれた。
スコアレスのまま迎えた後半もブラジルの攻めをエパシが再三のビッグセーブでしのぎ続ける展開に。エパシはセットプレーの守備でポストに体を強く打ち倒れ込む場面もあったが、すぐに立ち上がってプレーを続けた。
その後はこう着した状況が続くなかで、ブラジルはこれまで出番がなかったMFエベルトン・リベイロやFWペドロらも投入し、グループリーグ3試合でGKウェベルトンを除く25選手をピッチに立たせた。決勝トーナメントを見据えて選手の疲労も考慮しつつ、控えの選手にもしっかりとプレー機会を与える余裕も見せた。
しかし、そのままスコアレスドローかに思われた終了間際に試合が動く。後半アディショナルタイム2分、カメルーンのFWヴァンサン・アブバカルがゴールネットを揺らして試合の均衡を破った。アブバカルはゴール後にシャツを脱いだため、この試合2枚目の警告を受けた退場した。
このゴールが決勝点となり、カメルーンは1-0でブラジルに勝利。2002年日韓W杯以来20年ぶりにW杯で白星を挙げた。しかし、スイスがセルビアに3-2で勝利したためグループリーグ敗退が決まった。ブラジルはスイスと勝ち点6で並んだが、得失点差で上回り首位の座を維持した。