【W杯】日本人サポーターのゴミ拾い「奴隷根性」論争 韓国驚き「日本の中から出た非難」「言葉がすぎますね」

日本代表のサポーターたち【写真:ロイター】
日本代表のサポーターたち【写真:ロイター】

日本人ファンのスタンド清掃が世界的に好評も一部で論争に

 カタール・ワールドカップ(W杯)で日本代表のロッカールーム清掃や日本人サポーターのスタンドゴミ拾いが注目を集めているなか、日本国内では著名人が「ゴミ拾い褒められて喜ぶ奴隷根性」「清掃を業にしている人が失業してしまう」などの意見を発信して論争となっているなか、韓国放送局「JTBC」が注目し、「奴隷根性とは…」と驚きを露わにしている。

 国際サッカー連盟(FIFA)をはじめ、各国メディアで日本代表や日本人サポーターの行動が取り上げられ、称賛の的になっている。そんななか、大王製紙元会長の井川意高氏が自身のツイッターで「こういうの気持ち悪いからやめて欲しい ただの自己満足 掃除人の仕事を奪ってる」「そもそも海外で評価されてるということを喜ぶ奴隷根性が嫌いだわ」「日本人の劣化が口惜しいんです。ゴミ拾い褒められて喜ぶ奴隷根性に大和民族が成り果てたことに憤ってるのです」などの意見を発信した。

 また前東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏も自身のツイッターで「日本のサポーターがスタジアムの清掃をして帰るのを世界が評価しているという報道もあるが、一面的だ。身分制社会などでは、分業が徹底しており、観客が掃除まですると、清掃を業にしている人が失業してしまう。文化や社会構成の違いから来る価値観の相違にも注意したい。日本文明だけが世界ではない」と持論を展開している。

 韓国放送局「JTBC」では、日本人ファンのスタンド清掃が世界的に好評を博しているという話題に触れつつ、その後の論争についてキャスターらが言葉を交わしている。

キャスター「海外メディアから『完璧なゲスト』とまで言われている日本人ファンですが、猛非難する人が現われました」

アンカー「日本のファンが褒められるのが不満なら反日感情を持っている国から出た批判でしょうか」

キャスター「普通そう予想するでしょう。ところが日本の中から出た非難です。最初は大王製紙元会長の井川意高氏でした。SNSで、ゴミ拾いで褒められて喜ぶ『奴隷根性』が嫌だと表現しました」

記者「奴隷根性とは、言葉が少しすぎますね」

 記事ではそうしたやり取りを紹介。キャスターは「東京・渋谷のようにゴミが多い場所をまずはきれいにするのが先ではないかという意見も提起されています」と語り、アンカーが「子供の頃、母が私に『周りのことはいいから、まずはあなたの部屋を片付けなさい』と言っていましたが、それと似たような状況なのでしょうか」とまとめた。

 日本人ファンのゴミ拾いなどを巡る論争に韓国メディアも注目を寄せているようだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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