U-17W杯出場への扉を開いた久保建英の芸術的FK弾 豪快な一撃を生むブレない“体の軸”とは
「シュートスピードが格段に上がった」
ゆったりとした助走から左足を一気に振り抜いた久保だが、体の軸にブレはなく、パワーを全てキックに注ぐことができていた。
体幹と体軸、バランスを強化する独自のトレーニングメソッド「KOBA式体幹バランス(コバトレ)」に、2011年夏からバルセロナのカンテラでプレーしていた久保は取り組むことになった。筋肉や骨の強度が低い小学生時代は特に故障に注意しながら、膝周りを強化した。特製のゴムチューブを引っ張り、ファンクショナルマット上でバランスを強化させた。久保もこのトレーニングに貪欲に取り組み、自主的に都内の木場氏のトレーニングジムに通っているという。
2年前に久保とともに八丈島で合宿を行った木場氏は、15歳の神童の成長ぶりに刮目している。
「シュートスピードが段違いに速くなっています。2年前の合宿でもFKの練習をしました。当時も壁を巻いて落とすFKを蹴っていました。13歳の時にはシュートのスピードがまだ遅かった。良いコースに飛んでもGKの手が届いていた。でも、今は成長してシュートスピードが格段に上がりました。GKの手が届きそうなコースでも届かない。上の世代でも、GKの反応が追いつかないレベルになったと言えるでしょうか」