Jリーグで最先端をいく鹿島アントラーズのスタジアムビジネスとは

ホームゲーム中継の制作事業にも参入   初期段階に施設内にフィットネスジムを併設し、「ウェルネス事業」を開始。夏場のビアガーデン営業も始めた。さらに10年からはJリーグとの放送権契約を結ぶスカパー!の委託を受け、ホームゲーム中継の制作事業にも参入。会場内のサブスタジオに最新の機器を導入し、スタジアムに常設されている固定カメラも活用して臨場感あふれる映像を提供している。   これも指定管理者となったからこそ成し得たことだ。その他、会場内の売店に対する使用料で年間約3000万円の収益を生み出すなど、取り組みは多岐にわたる。   そもそも鹿島がスタジアムに着目したのは、元々のハンディを克服するためだった。本拠地の30キロ圏内の人口は約70万人。プロスポーツを運営するにはマーケットは小さいと言わざるを得ない。「スタジアム事業の収入を上げることが地域のハンディを克服するひとつのオプションであり、我々にとって非常に明快な方向性だった」と鈴木は言う。   だからこそ、新事業に積極的で打つ手も早い。  

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