【W杯】日本代表、コスタリカ戦の「攻略ポイント」 厄介な18歳アタッカーに要注意、マークの受け渡しが1つの鍵に
ベネット&トーレスは高い推進力を発揮、守備のリスク管理も重要に
ロングボールを蹴られても、中央であれば日本のセンターバックが跳ね返せるが、コスタリカはサイドに左利きの俊英MFジェウィソン・ベネットやMFゲルソン・トーレスがおり、フリーランでもドリブルでも、高い推進力を発揮してくる。彼らにスペースでボールが渡ってしまうと厄介だ。おそらく右サイドはMF堂安律とDF山根視来のコンビになるが、攻撃だけでなく守備のリスク管理も重要になる。
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「(ベネットは)左利きの選手なので、縦にクロスを上げさせると、事故が起きてしまう可能性が高くなってしまう。そこのケアのところは相手のサイドバックが空いてくるタイミングを含めて(堂安)律と2人で見ながら。(伊東)純也くんが入ってもそうだと思いますけど、対応していきたい」
山根はそう語る。ただ、18歳のベネットはドリブルこそサイドを縦に仕掛けてクロスを上げにくるが、オフ・ザ・ボールでダイアゴナルに中央に走り込んで、フィニッシュに絡むプレーも得意としている。ボックス内の決定力は本職のストライカー顔負けだ。そこに山根が付き切るのか、センターバックに受け渡すのか。そうしたところも見極めながら、コスタリカの出どころを封じたい。
森保監督は「第1戦を踏まえたうえで、非常に難しい試合、厳しい試合になるということを覚悟して臨まなければいけないと思います。我々のスタンスとしては、目の前の一戦に最善の準備をする。そして、その試合で自分たちの力を出し切って、ベストを尽くして戦い抜く」と語る。
勝利した次の試合で、なかなか勝てていない歴史はあるが、死に物狂いで勝利を目指してくる相手をきっちりと仕留めて、当日の夜に大一番を迎えるスペインとドイツにプレッシャーをかけたい。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。