ミラン・インザーギ監督が本田の疲労回復に向け“特別メニュー”を用意 「インザーギは彼を諦めない」
日本代表戦後に疲労回復メニューを組む方針
ACミランのフィリッポ・インザーギ監督が疲労の蓄積が不安視されているFW本田圭佑のコンディション回復に向けて、日本代表戦終了後に特別メニューを準備していることが明らかになった。イタリア地元紙ガゼッタ・デロ・スポルトが報じている。
序盤のリーグ戦7試合で6得点2アシストと輝いた本田とミランの躍進について、「本田の馬に乗って、ピッポ・インザーギのミランはサーファーのように3位のビーチにたどり着いた。最悪の昨シーズンを経て、より美しく、希望の目的地にたどり着いた。クラブの歴史的なボーダーラインである、大志ある目標をまた目指し始めた」と評している。
本田の活躍で欧州チャンピンズリーグ出場圏をうかがうところまでこぎ着けたミランだが、ここ4試合では沈黙。勝ち星から遠ざかっている。「しかし今、ミランの赤と黒の海には波がない。本田の馬に乗ることもできず、浜辺も突然遠くなってしまった」。イタリア語で「オンダ」と発音する「波」は本田を形容する単語となっており、波と本田をかけてチームが勢いに乗れていない現状を表現している。
「ここ4試合本田はゴールを1度も決めていない。1回だけ合格点だっただけ。2回交代した。ミランは勝ち点3を挙げただけ。このバランスは、単に圭佑が徐々に不調になっただけでは、説明がつかない。これがカギの一つだ。本田はミランの得点王。チームメイトのゴールにも絡んだ。2か月の間、戦術的に重要な武器だった。しかし数週間は決定力に欠いている。理由は本田の疲労だ」
今季リーグ戦全試合に先発出場し、日本代表で3度、アジアと欧州を行き来している本田。背番号10は蓄積疲労から序盤の勢いを失っていると地元紙は分析している。だが、背番号10に全幅の信頼を寄せるインザーギ監督は輝きを取り戻すための秘策を持っているようだ。
「インザーギは、しかし、彼を諦めない。ダニエレ・トニャッチーニは彼らのスタッフとこの日本人を生き生きとさせる特別な計画を研究している。本田は特によく休養を取らせる。精神と肉体の疲れを取ってエネルギーを蓄える。土曜日の練習だけ、特別なインプットをして、少し輝きを取り戻す」
選手のコンディションをコントロールする「ミラン・ラボ」のトニャッチーニ氏はスタッフ総動員で日本代表FWの体調回復に務めるという。代表ウィーク明けのリーグ戦は23日のミラノダービー。その前日の22日の練習だけ参加させ、スタミナの消耗を最大限軽減させる方針のようだ。インザーギ監督は本田のコンディション回復に全精力を注ぐ構えだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images