【W杯|26日の見どころ】崖っぷちアルゼンチン、曲者メキシコと激突…黒星で敗退決定 大金星サウジがポーランドと対戦
【試合展望】オーストラリアはJ2岡山FWデュークに期待、4発快勝のフランス攻撃陣も注目
カタール・ワールドカップ(W杯)の大会7日目は、初戦で敗れて崖っぷちに追い込まれたアルゼンチン代表が登場する。長年エースとして活躍してきたFWリオネル・メッシにとって最後のW杯になるだけに、曲者メキシコ代表が相手になるここは踏ん張りどころだろう。逆に、そのアルゼンチンを破って世界中の話題をさらったサウジアラビア代表は絶対的なエースFWロベルト・レバンドフスキを擁するポーランド代表と対戦する。また、前回王者フランス代表はデンマーク代表と欧州対決を迎える。
■オーストラリア×チュニジア
グループD第2戦
キックオフ:現地時間11月26日13時(日本時間26日19時)
放送・配信:テレビ朝日系、ABEMA
注目選手:FWミッチェル・デューク(オーストラリア)、FWイッサム・ジェバリ(チュニジア)
初戦でフランスに大敗したオーストラリア代表は、突破の可能性を残すためにも勝利が欲しいゲームになる。試合序盤はチャンスも作り、J2のファジアーノ岡山に所属のFWミッチェル・デュークは強烈ミドルも放った。このゲームではゴールを奪いたいところだ。フランス戦からの改善点として、全体的に寄せの甘さが目立った守備をどうピリッとさせられるか。危機感の欠けた所作の目立つゲームを繰り返せば、勝利は遠ざかってしまうだろう。
デンマーク代表とスコアレスドローで入ったチュニジア代表は、同じアラブ系の国家ということもあり想像以上のサポーターから大声援を受けて勢いに乗っていた。この試合でも後押しは期待できるだけに、勝利を届けたいところだろう。オーストラリアの弱点を突くという意味では、初戦で抜け目のない背後狙いが目についたFWイッサム・ジェバリが注目。デンマーク戦ではGKにファインセーブされてしまったが、今回は勝負強さを見せたい。
■ポーランド×サウジアラビア
グループC第2戦
キックオフ:現地時間11月25日16時(日本時間25日22時)
放送・配信 テレビ朝日系、、ABEMA
注目選手:FWロベルト・レバンドフスキ(ポーランド)、DFハッサン・タムバクディ(サウジアラビア)
世界最高峰のストライカーと呼び声高いポーランドの絶対エース、ロベルト・レバンドフスキだが、W杯ではいまだにノーゴール。初戦のメキシコ戦ではPKをストップされるなど、その得点力を発揮できていない。サッカーがチームスポーツであると言っても、エースストライカーが結果を残せるかどうかの影響は大きいだけに注目せざるを得ないだろう。また、その初戦では絶大な運動量とスプリントの繰り返しを見せていたMFヤクブ・カミンスキーがチャンスメークできるかもポイントになりそうだ。
アルゼンチンを撃破して大きな話題をさらったサウジアラビアだけに、勢いに乗ることができているか注目される。特に後半の猛攻を耐えたことでクローズアップされる守備陣では、DFハッサン・タムバクディが注目。今度はレバンドフスキを抑え込むという強烈なミッションが待っているが、それを達成できれば1994年アメリカW杯での決勝トーナメント進出に続く快進撃も視野に入ってくるだろう。アジア予選で見せたようなパスワークを披露できるか。
■フランス×デンマーク
グループD第2戦
キックオフ:現地時間11月26日19時(日本時間27日1時)
放送・配信:NHK、ABEMA
注目選手:FWオリビエ・ジルー(フランス)、カスパー・シュマイケル(デンマーク)
フランスは完勝と言える4得点の初戦からも、連覇の可能性を十分に感じされる。最前線ではFWカリム・ベンゼマの負傷欠場が不安視されたが、FWオリビエ・ジルーが絶好調ぶりをアピールした。ボールの収まりも良く、そこを起点にFWキリアン・ムバッペやFWウスマン・デンベレが両サイドから飛び込んでくる。トップ下のFWアントワーヌ・グリーズマンも含めた前線の4枚が持つ破壊力は大会屈指。UEFAネーションズリーグでは2連敗しているデンマークを相手に、大舞台では力を見せたい。
昨年の欧州選手権でベスト4のデンマークだが、初戦は低調さを感じさせる入りになった。このフランス戦で最低でも勝ち点が欲しい状況になったのは誤算と言えそうだが、苦戦は必至だろう。最終ラインを統率するDFシモン・ケアーや守護神のGKカスパー・シュマイケルがどこかでビッグプレーで失点を防ぐことが必要になるだろう。そのうえで、少ないチャンスになったとしてもMFクリスチャン・エリクセンを経由して敵陣を切り裂いていきたい。
■アルゼンチン×メキシコ
グループC第2戦
キックオフ:現地時間11月26日22時(日本時間27日4時)
放送・配信:ABEMA
注目選手:ロドリゴ・デ・パウル(アルゼンチン)、FWイルビング・ロサーノ(メキシコ)
衝撃の番狂わせで敗戦スタートになったアルゼンチンは、この試合に敗れると他会場の結果に関係なく敗退が決まる。メッシを中心にした攻撃陣はFWラウタロ・マルティネスやMFアンヘル・ディマリアなど破壊力十分だが、そこに良いボールを供給できるか。初戦と同じメンバーなら、MFロドリゴ・デ・パウルとMFレアンドロ・パレデスがそうしたつなぎ役になると同時に、カウンターに対するケアを怠らないことも必要だ。メッシのラストダンスが世界中の注目を集めるなか、もう失敗は許されない。
W杯で常に曲者として存在感を放つメキシコは、前回ロシアW杯の初戦でドイツ代表を徹底した分析と戦術で撃破したように、1試合にコミットして特別なシステムや戦術を採用することがある。このアルゼンチン戦で何かを仕掛けてきても全く不思議ではない。そのドイツ戦で決勝ゴールを奪ったFWイルビング・ロサーノは今大会も健在。大ベテランのGKギジェルモ・オチョアを中心に守備で耐えつつ、虎視眈々となんかを狙ってくるだろう。