【W杯】カタール監督、不名誉な開催国の2戦でGL敗退に言及 「国として限界があったことは分かっている」
サンチェス監督は「小さな国だし、人口もそれほど多くない」と難しさを指摘
カタール・ワールドカップ(W杯)で開幕2連敗を喫してグループリーグ敗退が決まった開催国カタール代表のフェリックス・サンチェス監督は、実際にはW杯に出場するチームとはレベルの差があったとして敗戦を受け入れている。英公共放送「BBC」が試合後のコメントを報じた。
カタールは11月25日のグループリーグ第2戦でセネガル代表に1-3で敗れた。20日の開幕戦でエクアドル代表に0-2で敗れたのと合わせ2連敗を喫し、他会場結果により第3戦で勝利しても2位以内に入る可能性がなくなった。W杯開催国では2010年の南アフリカ代表に続く史上2例目のグループリーグ敗退で、2試合終了時に敗退が決まったのは史上初だった。
12年前にホスト国としての開催が決まって以降、カタールは長期的な強化を行った。サンチェス監督はU-19代表の監督として2014年にU-19アジア選手権を優勝に導き、その中心選手であるFWアルモエズ・アリやFWアクラフ・アフィフらの“黄金世代”とともにU-20代表、U-23代表の監督を歴任してA代表に。19年にはアジアカップの優勝にチームを導いた。
しかし、この2試合を終えて指揮官は「私たちの目標は競争力をつけることだった」とコメント。そして「いいパフォーマンスをするために、何か月も練習してきた。しかし思ったような試合ができないこともあるし、対戦相手のパフォーマンスにも左右される。私たちはトップレベルのプレーができなかった。この大会がいかにタフであるかは承知している。できるだけ先まで行きたかったが、国として限界があったことは分かっている」と、力負けだったことを認めている。
また、全選手がカタールの国内リーグでプレーすることから事前に長期合宿を組むことはできたが、世界トップレベルの経験はほとんどない。サンチェス監督は「小さな国だし、人口もそれほど多くない。国内リーグは競争力があるとは言えない。W杯は初めてだが、また参加できれば最高だ。より多くの経験を積むことは常に有益なこと」と話し、現状ではW杯で戦えるだけのチームを作り上げるのは困難だと指摘した。
次回の2026年北中米共催W杯では、出場国が48チームに拡大される。ホスト国としてW杯初出場を果たしたカタールだが、予選を突破するチャンスは大幅に増える。その時、この大舞台に向けて長期的な強化をしたことと経験を積んだことが生かされるか注目される。
(FOOTBALL ZONE編集部)