【W杯】大金星の森保ジャパン、「嫌なシナリオ」は? 日本代表OBがグループ展望「そうなると突破が際どくなってくる」
グループリーグ突破に期待も「次戦でコスタリカにコロっと負ければ状況は一変する」
そのなかで、日本にとって望ましくないシナリオにも言及。「嫌なシナリオは、次戦でドイツがスペインに勝つこと」と金田氏は指摘した。
「仮に日本がコスタリカに勝利して勝ち点6になった場合、第3戦でスペインに負けるとどうなるか。スペインが2勝、日本が2勝となる。そしてドイツがスペイン、コスタリカに勝つと2勝で、3チームが勝ち点6で並ぶ。そうなると混戦模様で突破が際どくなってくる。1996年アトランタ五輪の時、日本、ブラジル、ナイジェリアの3か国が2勝1敗の勝ち点6で並んだが、得失点差の関係で日本は3位となり敗退した苦い過去がある」
サッカー史も紐解きながら、金田氏は「まだ初戦が終わっただけであることも忘れてはいけない」と続ける。
「ドイツ戦の勝利で、どれだけ『ドーハの奇跡だ』『ドーハの歓喜だ』『最高の監督・選手たちだ』と絶賛しても、次戦でコスタリカにコロっと負ければ状況は一変する。追い込まれた相手も必死に挑んでくるわけで、受け身になりすぎずに臨みたい」と、森保ジャパンのグループリーグ突破に期待を寄せた。
金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。