【専門家の目｜金田喜稔】リュディガーが浅野拓磨に見せた行為について言及

　森保一監督率いる日本代表（FIFAランキング24位）は、11月23日にカタール・ドーハのカリファ・スタジアムでカタール・ワールドカップ（W杯）グループリーグ第1節でドイツ代表（同11位）と対戦。W杯優勝経験国に対して2-1の逆転劇を演じて大金星を挙げた。「天才ドリブラー」として1970年代から80年代にかけて活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏は、FW浅野拓磨の決勝ゴールを「『あそこから入るの!?』という衝撃シュート」と絶賛している。（取材・構成＝FOOTBALL ZONE編集部）

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　日本は前半31分、GK権田修一がペナルティーエリア内でDFダビド・ラウムを倒してPKを献上。キッカーを務めたMFイルカイ・ギュンドアンに冷静に決められ先制点を許した。しかし後半30分に途中出場のMF堂安律が詰めて同点ゴールを奪うと、さらに同38分に浅野が逆転ゴールを叩き込み、2-1の逆転勝利を収めている。

　日本中が歓喜に沸いた。DF板倉滉のロングボールに対して、相手DFニコ・シュロッターベックが反応していたが、浅野が身体を入れつつ芸術的なトラップで抜け出す。シュロッターベックに寄せられながらもボールをキープし、そのままドリブルで相手ゴールに迫った浅野は、ゴール前で守護神マヌエル・ノイアーと対峙。ニアサイド上を破る豪快な一撃を突き刺し、日本に勝利をもたらした。

　金田氏は「ノイアーがきちっとコースを消したポジションを取っていた。あの瞬間、角度的にゴールするのは難しいかなと感じたが、『あそこから入るの!?』という衝撃のシュートだった」と振り返る。

「文字どおりニアサイドをぶち抜いて見せた。あと少しずれていたらノイアーに当たって入らなかった。本当に『ここ！』という場所に蹴り込んだ一撃。角度のない衝撃シュートは圧巻の一言だ。サッカーは点を取らないと勝てない。そう考えた時、浅野のゴールは値千金。歴史を作った一撃を手放しで称賛したい」

　W杯優勝経験国のドイツを撃破した森保ジャパン。衝撃ゴールで浅野の名前も世界中にとどろいた。