本田、香川、長友…欧州組凋落の危機! ハリルジャパンに浮上した新たな課題
大迫ら新たな選手に目を向ける必要も
また次代を担う若手たちも苦戦を強いられている。負傷から復帰した武藤嘉紀(マインツ)は38分間の出場にとどまり、ハリル監督が「非常に能力が高い」と期待するFW宇佐美貴史(アウクスブルク)に至っては、一度もピッチに立っていない。光明と言えるのは、原口が4試合すべてにフル出場と気を吐き、浅野も順調に出場数を伸ばしている点だろう。
その一方で、Jリーグでプレーする選手たちは、コンスタントに出場を続けている。その意味では、海外組の出場機会減少による試合勘の欠如、ゲーム体力の減退といったコンディショニングに関わる問題が、ハリルジャパンにとって大きな課題となってのしかかる。
こうした状況下では、新たな選手にも目を向ける必要があるだろう。ハリルジャパンでの招集歴がある欧州クラブ所属選手で言えば、ケルンでレギュラーを確保して2試合連続ゴール中のFW大迫勇也は有力な選択肢になり得る。同様に、高さを考慮すればFWハーフナー・マイク(ADOデンハーグ)もクラブで定位置を得ている一人だ。また若手では、リオ五輪出場のFW南野拓実(ザルツブルク)が思ったように出場数を増やせないなか、クラブ事情でリオデジャネイロ五輪への招集を拒否されたFW久保裕也(ヤングボーイズ)がレギュラーの座をつかんでいる。
海外組ではなく、Jリーグ勢の割合を増やすのも有効な一手と成り得るだろう。9月シリーズでは、クラブでの交代時に取った態度が問題視されて未招集となった金崎夢生だが、鹿島では出場機会を確保し、25日のゲームでもゴールを決めた。一時期のコンディション不良から復調してきたFW興梠慎三(浦和)も2試合連続ゴール中。ハリルホジッチ監督が彼らの再招集に踏み切ってもなんら不思議はない。