ドイツ人ベテラン記者が絶賛、日本代表MF鎌田大地の凄みとは? 「彼は戦略家」「特に驚くのが…」

フランクフルトの英雄を彷彿とさせる鎌田 「彼のように試合をコントロール」と賛辞

――ボランチでプレーするようになってから、明らかにゲームコントロール能力が向上していると感じています。チーム全体の状況を把握し、ゲーム全体の流れを読みながら、最適なプレー判断で味方に時間とスペースを作るプレーを見せていますね。

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「今のチームで鎌田大地が見せているプレーは、まさに晩年のユルゲン・ガブロフスキを彷彿とさせるものがある。ガブロフスキは74年フランクフルトがドイツカップで優勝した時の中心選手で、クラブにおけるレジェンド選手の1人だ。ガブロフスキは代表では右サイドでプレーしていたが、フランクフルトではゲームメーカーとして本当に優れたプレーを見せてくれていたんだ。そんな彼のように、鎌田は今、フランクフルトで素晴らしく試合をコントロールしている」

――鎌田選手は日本代表としてW杯で活躍することが期待されているプレーヤーです。シェルツァーさんから見て、鎌田選手はカタールW杯でどんな存在になりそうでしょうか?

「私は代表監督ではない。日本代表選手すべてが頭に入っているわけではない。だが、彼の持つ冷静な狡猾さを考えたら、当然代表でレギュラーとしてプレーすべき選手だろう。彼の持つ持つスキルの確かさ、彼の持つ視野の広さ、彼の持つ絶対的な自信。1対1でも、それこそ1対2でも臆することなく勝負し、チャンスをクリエイトできる。そして周りの選手の力を引き出すことができる選手なのだよ。それは日本代表においてもそうなのだと思う」

(中野吉之伴 / Kichinosuke Nakano)



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中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。

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