【W杯|20日の見どころ】開催国・カタールが初の大舞台へ 大会“ブレイク候補”擁する南米エクアドル撃破なるか

開幕戦で戦うカタール代表(上)とエクアドル代表(下)【写真:Getty Images】
開幕戦で戦うカタール代表(上)とエクアドル代表(下)【写真:Getty Images】

【試合展望】カタールの長期的強化の成果は? 南米予選4位エクアドルのしぶとさにも注目

 カタール・ワールドカップ(W杯)本大会がいよいよ開幕する。史上初の中東開催となる今大会は11月開幕となり、32チームでの開催も当面のところ今回が最後。2006年ドイツW杯から続く欧州勢の連続優勝が続くのか、南米勢が意地を見せるか。あるいは、他地域から初の世界一が生まれるのか。そして、前回大会から続くビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)に加え、新たに導入される「セミ・オートメ―テッド・オフサイド・テクノロジー(SAOT)」がどのように機能するか。サッカー界4年に一度の祭典がスタートする。

■カタール×エクアドル
グループA第1戦
キックオフ:現地時間11月20日19時(日本時間21日1時)
放送・配信:NHK、ABEMA

注目選手:アルモエズ・アリ(カタール)、ジェレミー・サルミエント(エクアドル)

 大会全体の開幕戦であり、強豪オランダが同居するグループでの突破を考えれば両チームともに勝ち点3が欲しいゲームになる。特に開催国カタールにとっては、ここで南米の実力国に敗れるようだと期待のムードが一気にしぼんでしまいかねない。また、開幕戦には大会全体の判定基準を示す意味合いもある。VARはもちろん、今大会から導入のSAOTが問題なく機能するのかどうかも重要なポイントの1つだ。

 初出場になるカタールは、このW杯開催に向けて長期的な強化を図ってきた。2014年にU-19アジア選手権を制した世代が中心となり、19年にはA代表がアジアカップを制覇。その両大会の中心であり、アジアカップの得点王であるFWアルモエズ・アリとFWアクラフ・アフィフは開催国の浮沈を占う存在になる。全員が国内組という事情と、国を挙げての一大イベントということもあり国内の公式戦は10月中旬に終了。長期合宿でチームを仕上げ切って臨むだけに、チームの完成度が武器になりそうだ。
 エクアドルは南米予選を4位で通過して本大会に出場。激戦区の南米を突破した原動力には、14年ブラジルW杯に出場したFWエネル・バレンシアやFWミチャエル・エストラーダが挙げられる。ホームではブラジルとアルゼンチンを相手に引き分けに持ち込んだように、しぶとさが持ち味の1つだ。そして、日本代表MF三笘薫とイングランド・プレミアリーグのブライトンでチームメイトのMFジェレミー・サルミエントが20歳にしてメンバーに選出。大会中に彼がブレイクすれば躍進の可能性も十分だ。

【グループ展望】オランダが頭1つ抜け、2番手の筆頭はセネガル

■グループA
カタール/エクアドル/セネガル/オランダ

 前評判と実績を見ればオランダが頭1つ抜けたグループと言えるだろう。セネガルは今年のアフリカ・ネーションズカップを制するなど実力的には2番手の筆頭になるが、スター選手のFWサディオ・マネの欠場が痛手なのは間違いない。初戦のオランダ戦を落とすようだと嫌なムードが流れそうだ。グループ2位争いの激化が見込まれるだけに、開催国カタールとエクアドルは開幕戦が早くも山場。突破への挑戦権を獲得するためには勝ち点3が欲しい試合なのは間違いない。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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