浦和GK西川周作が選ぶ「FKキッカートップ3」 「パンチが半端じゃなかった」と評した選手は?

浦和GK西川周作【写真:高橋 学】
浦和GK西川周作【写真:高橋 学】

縦回転で落とす遠藤保仁、パワーでねじ伏せるフッキ

 そんな西川だが、対峙した名手の中で印象に残るのは「俊さん、ヤットさん、あとはフッキ」と話す。ヤットさんとは、元日本代表MF遠藤保仁のこと。今季はジュビロ磐田戦で対峙し、左45度付近からファーサイドを狙われたキックを西川がセーブしていた。この時は、右足をゴールライン上に残しながら左足を少し前に出し、ゴールに対して平行に構えない工夫も凝らしていた。

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「ヤットさんはボールを縦回転で落とせるんですよ。壁の上から。助走を縦から入った時には落としてくるイメージでしたね。(今季の磐田戦では)ゴールに対してまっすぐ立つと、防がないといけない空間が広くなる。斜め前でいかに勝負できるか。壁の上からニアに来たら、最悪こういうステップでというイメージがあって、スタートポジションとキックの瞬間のポジションに変化もあったんですけど、駆け引きしながら上手く誘い込めたのはありましたね」

 そう言って、比較的に狙い通りのセーブだったことを明かした西川だが、「でも、それよりヤットさんはPKのイメージが強いですよ。あれは難しかったですね」と、代名詞の「コロコロPK」には苦労させられてきたと苦笑いしていた。

 そして、元ブラジル代表FWフッキ(アトレチコ・ミネイロ)については、大分トリニータに西川が所属していた当時の東京ヴェルディ戦でも対戦経験があるという。ただ、それよりも印象に強いのはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で浦和と上海上港(中国/当時)が何度も対戦した歴史の中で対峙したことだと話している。

「彼が中国に行ってからのACLで、上海上港でのフッキのFKはパンチが半端じゃなかったですからね。ポジショニングを少し前に取るとか。本当に少しでも前に出てコースを消しにいくやり方もあった。ゴールラインの上に立っていると、横を通過されたら間に合わないですよ」

 前述した日本人選手2人のテクニカルなものとは一線を画す、強烈なパワーショットとして西川の脳裏に刻まれているのが、筋肉の鎧を着こんだブラジルの重戦車だったようだ。

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