【天才キッズ】才能あふれる小学3年生の女子選手…ポテンシャルは“五輪選手クラス” 自ら判断・行動で夢に向かって邁進

朝練のメニューや時間など1日のスケジュールは自分で管理

 ここまでの話だと、男子顔負けの様相だが、女の子な部分も強く、幼稚園の時はごっこ遊びが大好きで、サッカースクールにメルちゃんを乗せたベビーカーを押して通っていた。

 小学校に上がる際に、本人がより本気でサッカーをしたいということで、兄が所属していた縁もある横浜の強豪チームJFC-FTUROに入団する。同時にダブルタッチの達人として知られるISSYこと石黒裕二氏主宰の“habilidoso”の門を叩き、小学校1年生から技術の追求をスタートさせた。

 ご両親は兄2人の子育ての経験も踏まえて、特別なことをせず、子供の自主性に徹底的に任せる方針でいる。ユメも目標が明確なため、それに向かってやらなければいけないことが分かっていて、朝練のメニューや時間、宿題をやる時間、寝る時間、1日のスケジュールは自分で考えてやっている。

 最終的にプレーをするのは子供自身であって、日頃の生活の中から、自ら判断・行動ができるということが、どれほどサッカーにおいて重要であるか。両親はあえて本人に任せることで成長できるということを理解していて、結果的にそれがサッカーにおいて一番のサポートになっている。

 我が子であるが故に多くを求めたり、与えたりしようとする親心は理解できる。だが本当に彼らの成長を促してあげるためにはどういった距離感で接するべきか。子供にもそれぞれ個性があるなか正解はないということも伝えておきたい。

 サッカーでプロになるために必要と言われるのが“運”。人との出会いや環境というのは、まぎれもなく大切な要素の1つだろう。出会いや環境にも恵まれたユメ、その表情やボールと向き合う姿からは、本人の夢への決意のようなものを感じる。

パウロ吉田

パウロ・ヨシダ/世界65か国以上を旅するクリエイティブアスリート。多様なスポーツに精通し、それらを実践している。日本の体育教育をカルチャーに変えるべく、さまざまな競技にさまざまな角度から刺激を与えている。好きなサッカー選手はジョージ・ウェア。

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