中山不在の左SB最適解… 伊藤洋輝が持つ、ベテラン長友に勝る“武器”とは?
中山が怪我で離脱、カナダ戦スタメン候補の長友と伊藤にはコンディションの差も
日本代表は現地時間11月17日にカタール・ワールドカップ(W杯)前、最後の試合となるカナダ戦を行う。この試合に向けて森保一監督は、「W杯を総力戦で戦うために、チーム全体のコンディションを上げること」をテーマに掲げたが、ドイツ戦を6日後に控えた一戦では、もう1つ確認したいことがある。
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レギュラー候補DF中山雄太(ハダーズフィールド)が離脱した左サイドバック(SB)についてだ。現状では、今回で4大会目のW杯出場となるDF長友佑都(FC東京)とセンターバック(CB)と左SBでプレーができるDF伊藤洋輝(シュツットガルト/ドイツ)が候補となる。
「コンディション」を考えた時、カナダ戦での出場が優先されるのは、長友だろう。現地時間11月12日のブンデスリーガ第15節レバークーゼン戦(0-2)をセンターバックでフル出場した伊藤に対し、長友の最後の公式戦は後半21分までプレーした11月5日のJ1リーグ第34節の川崎フロンターレ戦(2-3)だ。この試合の後、短いオフを挟んだことを考えても、36歳のベテランのエンジンを温めておく必要はあるだろう。
長友は、9月の欧州遠征の際にもエクアドル戦(0-0)で素晴らしいパフォーマンスを見せて健在ぶりをアピールした。対峙する相手のマーキングに長けており、欧州での経験も豊富。ただし、ドイツが相手となると、どうしても気になるのが「高さ」だ。
ドイツは、左サイドにバイエルンの主力でもあるFWレロイ・サネが構える。そのサネから左足のクロスが上がってきた際、日本の左SBの選手は中央に絞って、跳ね返さなければならない。クロスボールが低ければ心配はないのだが、ハイボールを大柄なアタッカーに向けて送られてきた際には、どうしても公称170センチの長友の高さでは不安が残る。
この対策として、クラブではセンターバックでプレーする機会が多い伊藤にも、左SBでプレーする時間を少しでも与えたい。伊藤自身、前日練習を終えてから「これまでも、(様々なポジションを)やってきているんで。チームでも、4枚の真ん中もやっているし、ウイングバックだったり、SBを含めて、いろんなポジションやらせてもらった。周りの選手とコミュニケーションをとってしっかり合わせてやっていきたい」と、左サイドでの出場にも対応できる自信を見せていた。
長友よりも経験や俊敏性では劣るものの、身長188センチと約20センチある「高さ」のメリットは大きい。試合終盤まで互角に渡り合えれば、ドイツもパワープレーに出てくるかもしれない。そうした時の備えとしても、前回W杯のサポートメンバーにも入っていた伊藤をカナダ戦でプレーさせておきたいところだ。