初の“凱旋試合”に懸ける思いや、浦和との今後の関係性に言及

　ドイツ1部ブンデスリーガのフランクフルトに所属する元日本代表MF長谷部誠は、古巣の浦和レッズと戦う国際親善試合に向けて来日。11月16日の試合に向けた前日会見で対戦への思いや、発表された両クラブのパートナーシップ締結についての思いを話した。

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　長谷部は藤枝東高校から2002年に高卒ルーキーとして浦和に加入。06年のリーグ優勝や翌年のAFCチャンピオンズリーグ（ACL）優勝に大きく貢献し、08年1月にドイツのヴォルフスブルクへ移籍。その後、ニュルンベルクを経て14年からフランクフルトでプレーしている。

　そうした関係性があるだけに、「こうして日本にフランクフルトが来られることをうれしく思う」とコメント。そのうえで、日本のサッカーファンに注目してもらいたいフランクフルトの注目ポイントを語った。

「今回の日本ツアー、フランクフルトが日本に来て試合をできるという意味で日本のサッカーファンの方に見てほしい試合。自分たちのチームにはこれからヨーロッパでどんどん上に行く選手や監督がいる。それを間近で感じたり見たりするのは、違うサッカーを見る視点で面白いと思う。

　フランクフルトもW杯に6人、7人と行っているので欠けている部分もあるけど、優勝したEL（UEFAヨーロッパリーグ）決勝のピッチに立った選手もブンデスリーガを賑わせている攻撃陣もいる。一番の違いは強度だと思う。インテンシティーやデュエルという話もあるが、そういうものに違いはあると思うので、それを感じてもらう、見てもらうことできればいいと思う。週末に試合をしているので、明日に誰が出るか分からないが、将来性のある面白い選手たちもプレーする思う」

　そして、長谷部にとって古巣の浦和と現所属のフランクフルトがクラブ単位でパートナーシップを締結した。長谷部は「日本で、浦和レッズが自分を育ててくれたクラブ。自分にとって非常に存在の大きなクラブなので、もう9年、10年近く所属するフランクフルトが提携するのはうれしい」と笑顔。そのうえで、このパートナーシップに期待することも話している。

「このパートナーシップを結んでそこから何を行動にできるか、どんな結果を出せるかが重要。これまでも様々なパートナーシップがあったが、目に見える結果を生んでWin-Winの関係になれば良い。そのためには僕も協力したい。まずは育成年代の交流もいいと思う。僕も見る機会があるが、日本の育成年代は非常にレベルが高い。ただし、17歳や18歳からの成長率は海外がぐんと伸びると感じる。日本には多くの才能がある。それをどう伸ばすのか。そういうところでフランクフルトが協力できると思うし、テーマになると思う」

　浦和戦後の11月19日には吹田スタジアムでガンバ大阪との対戦が予定されているが、長谷部にとってドイツ移籍後にクラブ単位で日本での試合に臨むのは初めてになる。負傷の関係でフルでのプレーは難しそうな状況だが、あらためて日本サッカーとドイツサッカーを結ぶ懸け橋になっている。