W杯初選出のMF田中碧、現地カタールで感じた「初めての感情」 未知のW杯へ示した気概
現地カタール入り、抱いた感情や初戦のドイツについても言及
11月20日に開幕するカタール・ワールドカップ(W杯)に挑む日本代表には、大会出場が初めてとなる選手が19名と多く存在する。MF田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ2部)もその一人だ。序盤に苦しんだアジア最終予選では、日本の浮上のキーマンとなった田中だが、W杯を控えるカタールに入り、これまで経験したことのない感情に包まれているという。
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森保ジャパンの26名に名を連ねた瞬間の感情には「もちろん嬉しいし、ホッとしたし、光栄であることだと思いつつも、ただスタート地点に立ったのではく、自分が目指してきたものがよりリアルに変わる瞬間だったので、身が引き締まる思いだった。オリンピックもあり、W杯も特別な舞台なので新鮮ではありましたが、嬉しさよりもすごくやらないといけない責任感は増えました」と語った。
カタールについて「気温とかは暖かいですけれど、暑過ぎもしないので、そこはそんなに問題ない」と話したが、実際に現地に入って「初めての感情に出会った。今までとは違う感情が芽生えている」という。その感情がどんなものかについては、「もちろん喜びもありますが、詳しくはまだ言えない。この感情を味わっている自分が本当に正しいのかは、結果次第で変わるので、今ここで何かを言えることはそんなにない。ただ、この瞬間を大事にしながら準備をしたい」と、具体的な明言は避けた。
ここから日本代表は、本番最後のテストマッチとなるカナダ戦(11月17日/アラブ首長国連邦・アルマクトゥームスタジアム)を経て、初戦のドイツ戦を迎える。「個人としては、やるべきことをやれればいいと思う。チームが勝つことが一番なので。国としてのプライドをかけて戦うものなので、もちろんそこに自分が出られれば、それに越したことはない。ただ、チームが上に行くことが一番重要。そこに自分ができることを全力でやりたいなと思います」と誓った。
ドイツ2部でプレーする田中は、今回のドイツ中盤の強度について問われると、「想像できるかと言われると、想像できない。想像できたら、勝てるので。しかもW杯という特殊な環境も掛け合わされると思いますし、そこはやらなければ分からない部分もある」と、コメントした。
続けて「僕らがそういう風に思っている部分もあれば、相手もそういうふうに考えているところもあると思う。そこのせめぎあい、相手に順応する時間は少なからず必要になる。そのなかでいかにアジャストして、本来のプレーをできるか。W杯という舞台は、それが簡単ではない舞台だと思う。それでも自分が持っているものを、相手との兼ね合いを含めて100%出せるような状態に持っていければいいと思う」と、初戦へ向けた心構えも語った。