【現地発】ベテラン長友佑都、カタールでも“盛り上げ隊長”に 若手へ声掛け、金髪イメチェン…現場で際立つ存在価値
3度のW杯を経験している長友がカタールで早速、存在感発揮
カタール・ワールドカップ(W杯)を戦う日本代表のうち、国内組の6名が11月10日にドーハ入りし、翌11日にはDF酒井宏樹(浦和レッズ)もチームに合流した。海外組も続々と現地入りしているなか、ここまで圧倒的な存在感を放っているのはDF長友佑都(FC東京)だ。
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ロシアW杯の際、長友らの世代に「おっさん不要論」が出たがそれから4年、MF本田圭佑、MF香川真司(シント=トロイデン)といった選手たちがチームから姿を消したなかでも、常に長友は代表の中核に入り続け、不要論や限界説とも闘ってきた。
W杯で最も求められるのは、ピッチ内でのパフォーマンスだ。だが、成田空港出発からここまでの期間だけでも、すでに3度のW杯を経験している長友が放っている存在感は、良い意味で異質だ。
今回、長友と同じ飛行機でカタール入りしたのは、GK権田修一(清水エスパルス)、DF谷口彰悟、DF山根視来(ともに川崎フロンターレ)、MF相馬勇紀(名古屋グランパス)、FW町野修斗(湘南ベルマーレ)の5人。権田以外は、W杯初経験となる。13日にJFATV(公式YouTubeチャンネル)で公開された「Team Cam」では、空港に到着した若手が、普段以上に多い報道陣に戸惑うなか、相馬に「これがW杯ですか?」と聞かれた長友は「これがW杯ですよ!」と、気後れしないように声を掛けていた。
メディアの扱いも心得ている。カタールへ出発する前の成田空港では帽子を深々とかぶって登場。この時は「かっこいいでしょ!」とだけ語ったが、カタール到着後も帽子は外さず。その後、メディアに配布された到着後最初の室内トレーニングでも、その姿は写真に写っていなかった。そして迎えた11日、練習場に帽子なしで現れた長友の髪形は見事な金髪に仕上がり、話題を独占。最初のランニングでは、報道陣に向かって「盛り上げていきましょう!」と声を掛けるとともに、シャッターチャンスも作った。
練習中のチームに対するアプローチも、さすがだと思わせるものがある。アップから追加招集の町野に声をかけ、ボール回しでは、誰よりも大きな声を出す。自分の声に若手が委縮していると「もっと声を出してアピールしろ!」と言い、サポートの動きが足りなければ「チームだから!」と、声をかける。また、「町野、慣れろ! この緊張感に!」「W杯のスピードに付いてこい!」と、若手への声掛けも欠かさなかった。
日本代表は宿舎での卓球も恒例となっているが、今回も相馬、町野らと卓球を行い、積極的にコミュニケーションを取っている。フル代表での経験値が浅い彼らも、フィールドプレーヤー最年長の長友としっかり話すことができれば、このあとに海外組が合流してきても、チームに溶け込みやすいだろう。