「年齢の近い選手、一緒にやってきた選手と」 阿部勇樹が引退試合の“人選”に込めた想い

阿部勇樹の引退試合が行われた【写真:徳原隆元】
阿部勇樹の引退試合が行われた【写真:徳原隆元】

那須大亮や森﨑兄弟ら同世代が多数駆けつける

 現役時代に浦和レッズやジェフユナイテッド市原(当時)などでプレーした元日本代表MF阿部勇樹が、11月12日に埼玉スタジアムで引退試合を実施した。多くのサッカー仲間が駆け付けたが、そこにはいわゆる「アテ五輪ネ世代」と呼ばれる同世代が多数。試合後の記者会見で、「年齢の近い選手や一緒にやってきた選手とやりたかった」と、振り返った。

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 阿部はこの日の試合開催にあたって「一番願っていたのは、雨だけは降らないでくれと。暖かいなかで試合が行えて良かった」と笑顔。そのうえで、浦和に所属していた時代のチームメイトが集った「URAWA ASIAN KINGS」と、ジェフや日本代表で共闘した選手が中心の「JEF・JAPAN FRIENDS」に分かれての対戦となり、浦和でチームメイトだったDF那須大亮、DF田中マルクス闘莉王、MF鈴木啓太といったメンバーや、アテネ五輪日本代表などで共闘したMF松井大輔やMF森﨑和幸、MF森﨑浩司、MF山瀬功治、FW高松大樹といった同世代が多数だった。

「今日の試合は年齢の近い選手、一緒にやってきた選手とやりたかった。僕自身、こうやって埼玉スタジアムでサッカーができるのも今日が最後だと思っているし、そういった場で一緒に戦ってきたメンバーと、という気持ちがあったので。今回は本当に多くの、世代で言ったらアテネ世代だったり、それより下の年代の選手もいましたけど、一緒にやれて本当に良かった。多くの方に参加していただいて、日程も詰まっていた選手もいたし、それを変えてまで来ていただいたので、本当に感謝しかない」

 阿部を含む世代は、この日の引退試合にも出場した元日本代表MF中村俊輔ら一世代上の「シドニー世代」、あるいはDF坪井慶介やDF平川忠亮、MF稲本潤一らが含まれる1979年生まれの「黄金世代」と比較され、あるいはGK西川周作やDF槙野智章といった次の北京五輪を目指す世代が「調子乗り世代」などと呼ばれる中で、アンダー世代では結果が出ずに「谷間の世代」とも呼ばれた。しかし、2010年の南アフリカ・ワールドカップ(W杯)を見れば多くの選手を輩出し、各クラブでもチームに不可欠な選手が多かった。

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