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【W杯入門】大会最多出場プレーヤーは? トップに並ぶ4人の顔ぶれをチェック
【コラム】5大会連続でW杯に出場したプレーヤーの顔ぶれを紹介
4年に一度行われるサッカーの祭典「ワールドカップ(W杯)」は、中東のカタールを舞台に約1か月間にわたって開催。出場32か国による熱戦の数々に期待が高まるなか、世界中が注目するW杯の知識を蓄えるべく「入門コラム」をお届け。今回は大会最多出場プレーヤーをチェックする。
カタール・ワールドカップ(W杯)の開幕が、いよいよ11月20日に迫っている。出場各国のW杯登録メンバーが発表されるなか、日本代表ではGK川島永嗣(ストラスブール)とDF長友佑都(FC東京)がメンバー入りを果たし、それぞれカタール大会で4度目のW杯を迎えることになった。
W杯は4年に一度の周期で行われる大会だ。4大会に出場するとなれば、16年間はトップレベルで活動できてなければならない。そのため、複数回出場するためには、選手の年齢と大会の巡り合わせも重要になる。
また、それまでの3年以上の月日、負傷なく過ごしてきたとしても、この大会の前に負傷してしまえば、プレーは叶わなくなってしまう。「無事之名馬」という諺もあるが、W杯に出るためには広い意味での実力が必要になってくるのだ。
そんなW杯に、なんと5大会連続で出場した選手がこれまでに4人いる。1人目はメキシコ代表GKアントニオ・カルバハル。1950年のブラジルW杯を皮切りに、1954年のスイス大会、1958年のスウェーデン大会、1962年のチリ大会、そして1966年のイングランド大会に出場して、史上初のW杯5大会連続出場選手となった。5大会で11試合に出場したカルバハルは、1962年6月7日、自身の33歳の誕生日に行われたチェコスロバキア戦(3-1)にも出場し、メキシコのW杯初勝利の一員になっている。
5大会連続W杯出場を成し遂げた2人目の選手は、元ドイツ代表MFローター・マテウスだ。1982年のスペイン大会、1986年のメキシコ大会、1990年のイタリア大会、1994年のアメリカ大会、そして1998年のフランス大会でもピッチに立った。
スペイン大会時は、期待の若手として先発出場はなかったマテウスだが、準優勝したチームで大きな経験を積む。続くメキシコ大会では、チームの中心選手となり決勝ではアルゼンチン代表FWディエゴ・マラドーナのマンマーク役をこなしたが、0-1で敗れて2大会連続準優勝に終わった。それでも1990年のイタリア大会では、フランツ・ベッケンバウアー監督が率いたチームでキャプテンを務め、決勝ではアルゼンチンに借りを返して1-0で勝利して、通算3度目の優勝の立役者となった。
ドイツの中盤を支えてきたマテウスだが、キャリアの終盤では最終ラインでプレーしていた。前回大会に続き、キャプテンを務めた1994年のアメリカ大会は全5試合でリベロを務めている。それまでの3大会連続で決勝に進出してきたドイツだったが、この大会ではベスト8でブルガリアに1-2で屈した。
その後、一度はドイツ代表から離れていたマテウスだったが、フランスW杯前に守備の要だったDFマティアス・ザマーが負傷。これを受けて大会直前に代表へ復帰した。そして、グループリーグ第2節のユーゴスラビア戦(2-2)の後半から出場すると、準々決勝のクロアチア戦(0-3)までの3試合は先発出場を続けた。5大会連続のW杯出場は、トップタイ記録だが、W杯通算25試合出場は並ぶ者のいない史上最多の記録となっている。フィールドプレーヤーがこの記録を持っているのは、あらためて驚異的だ。