長友佑都が現役引退の中村俊輔から学んだこと 「チームが1つになるかどうかは、ベテランで決まる」

ランニングの先頭を走る長友佑都【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
ランニングの先頭を走る長友佑都【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

中村俊輔から尊敬する後輩に挙げられた長友

 11月10日に引退会見を行った元日本代表MF中村俊輔は、尊敬する後輩として日本代表DF長友佑都(FC東京)の名前を挙げた。翌11日、カタール・ワールドカップ(W杯)に向けた最初のトレーニングを終えた長友は、日本サッカー界屈指の偉大なレフティーに感謝した。

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 この日の練習中、最も存在感を放ったのは長友だった。練習場に4年ぶりの金髪で姿を現すと、最初のランニングで報道陣に「一緒に盛り上げましょう!」と呼びかける。アップが始まってからも、追加招集されたFW町野修斗(湘南ベルマーレ)に「町野、慣れろ! この緊張感に」「W杯のスピードに付いてこい!」などと積極的に声をかけた。また、ダウンの時にはMF相馬勇紀(名古屋グランパス)と言葉を交わしながら、グラウンドを5周した。

 これまでも日本代表に若手が入るたびに、面倒見の良さを見せてきた長友は、「チームが1つになるかどうかは、ベテランで決まると思うんです。それは僕が代表に入った時、俊さん(中村)とかそういう先輩の姿を見て、僕が学んだ部分。僕は俊さんたちを見てきて、その生きざまを継承している。そういう気持ちは常に持っている」と語った。

 その中村は11月10日の引退会見で、すごいと感じた後輩を問われ、「長友さんですね」と、4度目のW杯出場を控えるDFの名を挙げた。そして、「ビッグクラブに行く階段というのが、最初は大学生で太鼓を叩いていたのに強化指定でFC東京に行き、そしてイタリアに行ってインテル。年数に対する成長の仕方に興味があって、よくそれについて話した。その向上意欲や私生活からのサッカーへの姿勢には、学ぶことがたくさんあった。彼のことは尊敬できますね」と、その理由を説明した。

「あれはビックリしました」という長友は、「すごく嬉しかったです。あれだけ偉大な方に、リップサービスかもしれませんが、それでも『尊敬している』と言われると、本当に光栄」と喜んだ。

 だが、「ただ、それもこのW杯で決まるんだと思います。こうして髪を染めたり、派手なことをして、ダメだったら終わりだなと思っている。チャラついた気持ちではなく、覚悟とともに。ダメだったら、自分がすべての批判を受けるくらいの覚悟で臨みます」と、ピッチ上でのパフォーマンス次第で自身への評価が変わる怖さも口にしつつ、あらためてW杯へ意気込んだ。

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