「まずはやってみよう」 町田がインターンシップに力を入れる訳、現場体験がもたらす成長の場
【特別対談】インターン管理責任者・岡田敏郎×3期インターン生・眞道ろこが活動を回顧
J2のFC町田ゼルビアは、学生が実際に仕事を体験するインターンシップに力を入れている。若い人にプロスポーツ業界に興味を持ってほしいと思いを抱く運営・広報部長(インターン管理責任者)の岡田敏郎氏と、2021年8月からインターンシップを経験し、来春からJクラブで働くことになった日本体育大4年生の眞道ろこさんに話を聞いた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史)
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――まず、FC町田ゼルビアが近年、インターンシップ制度を通じて人材育成に力を入れている経緯を聞かせてください。
岡田敏郎(以下、岡田)「インターンを活用している理由は、大きく分けて2つあります。まず、サッカー業界全体を見た時に、以前に比べて若い人材が減っているのではないかと感じています。そこで若い世代(学生に)にぜひスポーツビジネスの現場を体験してもらいたいと思いました。もう1つは、これは私自身がそうなのですが、同じ業界・場所に長くいると、どうしても頭が固くなってしまいがちなところがあります。Jリーグのスタジアム来場者の平均年齢も上がっているなかで、幅広い人たちにもっとJリーグを見てもらいたいと思い、インターンを通して学生さんたちの考え方・アイデアを聞き、クラブに反映・実践してもらうことで、『経験』で終わらせずに、インターン生の方々の力を活用できるのではないかと考えています」
眞道ろこさん(以下、眞道)「私は、2021年の8月からFC町田ゼルビアのインターンに採用され、いろんな経験をさせていただきました。インターンに応募したきっかけは、『Jリーグのクラブで働きたい』という夢があり、チャレンジしてみたいと思ったからです。就職活動を考えている時期でもあったので、仕事を体験できる、職場の雰囲気を知れるのはもちろん、やりたいと思っていた業界の中で、自分が今どの場所にいて、何ができるのか、何が足りないのかを測れると思いました」
――眞道さんがJクラブで働きたいと思ったきっかけは?
眞道「中学1年生の頃から、Jリーグの試合は観戦に行っていました。中学2年生の時、横浜F・マリノスと大宮アルディージャのJリーグ開幕戦でピッチレベルのイベントに参加する機会があり、初めてクラブのスタッフの方とお話することができ、お仕事の内容も聞けました。自分も好きなことを仕事にしたいと思いましたし、そういうふうに言える環境に身を置けるのは幸せなことだと感じました」