スペイン人ファンを直撃 W杯で対戦する日本代表の“現地リアル評価”は? 「クオリティーは高いが…」「間違いなくアジア最高」
【インタビュー】3人のサッカーファンが語る日本代表と日本人選手のリアル評
4年の1度のワールドカップ(W杯)開催がいよいよ間近に迫ってきた。スペインと日本がグループリーグ同組となったことを受け、一般的なスペイン人は日本代表や日本人選手についてどのような印象を持っているのか、3人のサッカーファンたちのリアルな声を聞いてみた。(取材・文=高橋智行)
◇ ◇ ◇
1人目は、かなり昔からJリーグと日本サッカーに注目し、スペインの誰よりも熟知していると自負するダビド・ゴンサレス・サンタマリア氏。生粋のアトレティコサポーターであり、こよなく愛するFWフェルナンド・トーレスがサガン鳥栖に加入したこと、さらにスペイン代表のレジェンドであるMFアンドレス・イニエスタがヴィッセル神戸に入団したことによって、日本サッカーへの注目がさらに加速したという彼は、こうコメントしてくれた。
「スペインでは90年代に『オリベル・イ・ベンジ』(※『キャプテン翼』のスペイン語版)が放映されたことで日本に興味を持ち、日本サッカーが知られるようになった。日本代表がアジアカップで何度も優勝し、アジアで3本の指に入る強豪チームだということを知っているよ」
「スペインでは以前、中田(英寿)や本田(圭佑)などのクオリティーの高い選手が有名だった。最近だと南野(拓実/ASモナコ)も知られている。そして今は久保(建英/レアル・ソシエダ)や柴崎(岳/レガネス)の日本代表選手、以前は乾(貴士/清水エスパルス)や香川(真司/シント=トロイデン)、岡崎(慎司/シント=トロイデン)などが知られていた。ほかにも代表クラスの選手たちが欧州各国のクラブで活躍していることで、この十数年で日本代表は大きく成長していると思う」
「スペインではこれまで日本人選手について、テクニックやボールタッチ、クオリティーは非常に高いが、フィジカル面や運動量がヨーロッパの選手たちより劣ると考えられてきた。それをクリアしないとW杯では活躍できないと思うし、そのためにはもっとビッグクラブでブレイクする必要がある」と意見を述べた。
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。