冨安健洋、日本代表での左SB起用は? 中山雄太が不参加もDF補充なし、起用オプションを考察
ELチューリヒ戦で負傷も、W杯は参加可能とクラブ公式&アルテタ監督が公言
アーセナルの日本代表DF冨安健洋は負傷によってカタール・ワールドカップ(W杯)出場が危ぶまれていたが、クラブから「W杯には参加可能となるはずだ」との発表があった。DF中山雄太(ハダースフィールド・タウン)が不参加となったなか、クラブで高いユーティリティー性を見せる冨安の起用法はどうなるだろうか。
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冨安はアーセナル2シーズン目となった今季、定位置の右サイドバック(SB)でイングランド代表DFベン・ホワイトがレギュラーとなっていたが、リーグ第10節のリバプール戦(3-2)をきっかけに左SB起用が増加。しかし、現地時間11月3日のELグループステージ第6節チューリヒ戦で途中出場した際、約15分後にハムストリングの負傷で交代を余儀なくされ、6日のプレミアリーグ第15節チェルシー戦(1-0)は欠場していた。
W杯出場への影響も懸念されたが、クラブからW杯参加可能とするリリースが出されたほか、ミケル・アルテタ監督も「順調ならW杯にも問題なく出場できると思う」と公言。初の大舞台には間に合いそうな情勢となっている。
一方で、日本代表は中山が右足アキレス腱を負傷し、W杯欠場が決定。今季J1リーグで2位の13ゴールを挙げたFW町野修斗(湘南ベルマーレ)が追加招集された。DFに人員が補充されなかったことには、複数ポジションを高いレベルでこなす冨安の存在も関係しているとも考えられるだろう。
日本代表が採用する4バックで、冨安は本来センターバック(CB)でDF吉田麻也(シャルケ)とコンビを組んでいる。しかし、負傷中のDF板倉滉(ボルシアMG)が間に合えばCBに十分な駒が揃い、右SBも経験豊富なDF酒井宏樹(浦和レッズ)にエネルギッシュなDF山根視来(川崎フロンターレ)が控える。
しかし、中山が抜けた左SBはDF長友佑都(FC東京)がレギュラーと予想されるものの、サブはセンターバックと兼任のDF伊藤洋輝(シュツットガルト)のみ。開幕からいきなりということはないだろうが、世界トップレベルのアーセナルで継続的に左SBを経験した冨安が、不測の事態が発生した際、あるいはディフェンスラインに高さをプラスしたいときに左SBに入る可能性はあるのではないだろうか。
アーセナルでは両足を使ったビルドアップが高い評価を得ており、試合を重ねるごとに効果的なオーバーラップも少しずつ増えていた冨安。クラブと代表で求められるプレーは違い、あくまでオプションの1つとしてではある。ただ、柔軟な起用法でチームの“引き出し”を増やすことができれば、日本代表の総合力アップにつながるはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)