スペイン代表番記者2人が日本代表を分析「組織力の高さに注目」「W杯でサプライズチームに」 警戒する3人の日本人選手は?

日本代表や日本代表選手について語ったスペイン紙「マルカ」のミゲル・アンヘル・ララ記者(左)とスペイン通信社「EFE通信」のダビド・ラミーロ・レイバ記者(右)【写真:高橋智行】
日本代表や日本代表選手について語ったスペイン紙「マルカ」のミゲル・アンヘル・ララ記者(左)とスペイン通信社「EFE通信」のダビド・ラミーロ・レイバ記者(右)【写真:高橋智行】

「日本のことを過小評価しているチームを驚かせる」可能性も十分

 一方、ラ・リーガに所属するマドリード州の4チーム(レアル・マドリード、アトレティコ・マドリード、ヘタフェ、ラージョ・バジェカーノ)をカバーするスペインの通信社「EFE通信」のダビド・ラミーロ・レイバ記者は日本代表について次のようなイメージを持っている。

「日本代表は特にこの10年で大きく成長したチームだと思う。例えばアンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)のような選手がサッカーの発展に貢献しているしね。W杯でサプライズチームになるんじゃないかな。日本のことを過小評価しているチームを驚かせる存在になり得るだろう」とダークホース的な存在だと感じているようだ。

 日本代表の選手については「タケ・クボのことは以前レアル・マドリード所属の選手だったのでよく知っている。ヘタフェ時代は大きな期待によるプレッシャーで上手くいかなかった。それは若さによるものだったと思う。より経験を積んだ今はレアル・ソシエダで輝きを増している。もしこのままの調子でいけば、数年後、日本代表の中心となる存在になるはずだ」とコメントした。

 また同記者は最後に、日本の対戦相手となるW杯に臨むスペイン代表の印象について、次のように述べていた。

「今大会では選手の知名度やプレースタイル、そして欧州予選の勝ち抜き方により、過去の大会のようには優勝候補に挙がっていないが、それはスペインにとって大きなアドバンテージになると思う」と強豪国にそこまでマークされていないことがプラスに働くと考えていた。

 スペイン代表は今月11日にW杯メンバーを発表した後、17日にヨルダンとテストマッチを行い、23日のコスタリカ戦で大会をスタートする。そして27日にドイツと戦い、12月1日に行われるグループリーグ最終節で日本との対戦を迎える。状況次第でこの一戦が両チームにとって、決勝トーナメント進出を懸けた重要な試合となるだろう。

(高橋智行 / Tomoyuki Takahashi)

page1 page2

高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング