不調リバプール、クロップ監督は“サイクル終焉”指摘に反論「100%フェアではない」
プレミアリーグ12試合を終えて9位 首位アーセナルとは15ポイント差
昨季国内カップ戦2冠を達成したイングランド1部リバプールは今季、プレミアリーグで不振にあえいでいる。ここ数年常にタイトル争いに身を置いてきたチームの低迷からサイクルの終焉が指摘されているが、ユルゲン・クロップ監督は「今この瞬間に判断するのは100%フェアではない」と反論した。
リバプールはプレミアリーグ12試合を終えた時点で4勝4分4敗、勝ち点16で9位。首位を走るアーセナルと15ポイント差を付けられた位置にいる。第11節でマンチェスター・シティを1-0で下すなど意地も見せているが、マンチェスター・ユナイテッドやアーセナルに敗れたほか、直近2試合はノッティンガム・フォレスト、リーズ・ユナイテッドと下位に沈むチームに敗れている。黒星の数はすでに昨季(2敗)を上回っており、競争力の低下は明らかだ。
英衛星放送「スカイ・スポーツ」で解説を務めるリバプール元キャプテンのジェイミー・キャラガー氏は前節リーズ戦(1-2)の敗北を「リバプールにとっては些細ではなく、深刻な問題」と指摘。「クロップは今、他に何を試せるのか考えているに違いない。さまざまな組み合わせ、フォーメーション、補強などをね」とクロップ監督が試行錯誤に悩んでいると語った。
また、同じくリバプールOBのグレアム・スーネス氏は特に中盤の強固さが損なわれたことを挙げ、「過去5年間とはもう違ったチーム。彼ら(中盤の選手)は以前と同じインテンシティーでプレーしていないし、優位に立つことができていない」と評価した。
このようにリバプールの常勝のサイクルが終焉を迎えたのではという声も挙がっているなかで、クロップ監督は「その判断はシーズン終盤かあるいは終了後に行われるものだろう。質問されるのはそのときだ。この瞬間にチームを判断するのは100%フェアじゃない。我々は何人かの選手を起用することができていない」
怪我人の多さにも苦しめられ、常にベストメンバーを組める状態にない現状を説明しつつ、クロップ監督は現時点で評価を下すのは公平性に欠けるとチームを擁護した。一朝一夕にはいかないだろうが、ドイツ人指揮官はここからの立て直しが可能だと意気込みを示した。
「これはチャレンジだ。ミスを避け、いいものを残しながら一歩ずつ進んでいくしかない。決してすぐに解決できるものではないが、我々は戦うことをやめないだろう。私は何も読んでいないが、おそらく今は全てが私への評価だろう。私のことを見て『疲れているように見える』なんて書いてあるのだろう。だが、そんなことはない。そんな言い訳はできない。私の仕事は陽の光がある場所でトロフィーを受け取るだけではなく、本当につらい時期にもここにいることであり、100%以上の力で取り組むことだ」
今夏に2026年まで契約延長を果たしたクロップ監督の下、リバプールは不振から抜け出し、上位争いに再び加わることができるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)