浦和戦で優勝は決まらずも、勝ち点2差の首位をキープして最終節へ

　横浜F・マリノスは、10月29日に行われたJ1リーグ第33節浦和レッズ戦で4-1の快勝。この日の優勝は決まらなかったが、勝ち点2差を維持して最終節を迎えることになり、主将のMF喜田拓也は「ホーム最終戦にマリノスらしさを出せた」と胸を張った。

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　横浜FMがこの浦和戦に勝利し、2位の川崎フロンターレがヴィッセル神戸を相手に引き分け以下に終わると今節で優勝が決まる状況で迎えた。そのゲームに浦和はリカルド・ロドリゲス監督の采配でピッチ上に多くの1対1が発生するシステムを作った。

　しかし、先制点の場面は横浜FMがそれを上回ることになった。前半16分、喜田が相手に付かれながらも縦パスを送ると、FWアンデルソン・ロペスも相手を背負いながら正確なワンタッチ。それによってMF渡辺皓太の前が空いた状態でドリブルで持ち運ぶことができ、最終的にはFW水沼宏太のシュートとFWエウベルによるこぼれ球の押し込みにつながった。

　喜田はこうしたマンツーマン気味のマークを受けた状況にも「一瞬のタイミングで外すことはできる。1点目は、僕からのクサビだけど刺せるかなと。どこで前に行くかのタイミングで意思疎通があれば、フリーにならなくても外せる」と自信を見せた。その後、前半に1点、後半に2点を奪って4-0としたあとに1点は返されたが、完勝と言える内容だった。

　横浜FMにとっては3年ぶりの優勝が懸かる試合であり、浦和戦は5月に3点リードを3-3の引き分けに持ち込まれたカード。喜田は「レッズ戦はアウェーで痛い目にあって、その時にこれを最後にして、この試合があったから成長できたと言えるものにしよう」という思いもあったと話す。そして「大一番でこれだけのものを出せる自信を得られた」と、この試合がプレッシャーの掛かる最終節にもつながると語っている。

　川崎が神戸に勝利したため今節での優勝が決まらず、勝ち点2差のままになった。11月5日の最終節では神戸に乗り込んでアウェーゲームを戦う。勝利はもちろん無条件だが、引き分けでも得失点差で11点も川崎を上回っている優位性を考えれば極めて高い確率で優勝を決められるだろう。喜田は「失うものはなく、自分たちはチャレンジャー。そのうえで、タイトルを取り切って完結したい」と、ラスト1試合を見据えた。