マンUアントニー、物議を醸す“2回転プレー”をクラブOBも酷評 「ただのピエロだ」
ELシェリク戦の前半38分に右サイドで反時計回りに2回転
マンチェスター・ユナイテッドのブラジル代表FWアントニーが現地時間10月27日に行われたUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージ第5節シェリフ戦(3-0)で見せた足技披露が物議を醸した。解説陣からは「機能的なプレー」の必要性が語られている。英紙「デイリー・メール」が報じた。
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アントニーは0-0で迎えた前半38分に右サイドでパスを受けると、左足でボールをコントロールしながら右足を軸にその場で反時計回りに2回転。ゴールの方に向き直ると、そのままペナルティーエリア内へパスを送ったが、味方には合わず、相手のゴールキックとなった。
密集を抜けるためでもなく、相手のプレッシャーもかかっていないなかで唐突に披露された足技は物議を醸している。相手の虚を突いたと言えばそうかもしれないが、決して効果的とは言えない自己満足のプレーにも見えるだけに、避難する声も多い。アントニーは前半のみの出場で交代となったが、これが懲罰交代だったのではという声も挙がるほどだ。
英衛星放送「BTスポーツ」で解説を務めたクラブOBのポール・スコールズ氏は、このプレーがエリック・テン・ハフ監督の決断に影響したかどうかについて「多かれ少なかれあったと思う」と語り、「多少であれば見せびらかすようなプレーも私は好きだ」としたうえで「少なくともパスはきちんと通さなければいけない」と直後のプレーの精度が欠けていたことを問題として指摘した。
「この国(イングランド)でもほかの国でも、ましてやブラジルでもあのようなプレーは見たくないだろう? スキルやエンターテインメントなプレーは見たい。だが、私はあれがスキルやエンターテインメントだとは思わない。ただのピエロだ」
また、スコールズ氏と同様にアントニーのようなプレーをするからには効果的でなければいけないとお叱りの言葉を残したのが元イングランド代表MFオーウェン・ハーグリーブス氏だ。「やるからにはラストパスもいいものでないといけない」と、自身の主張を展開した。
「0-0でも4-0でも、相手への敬意があればあのようなプレーはしない。選手は自分のスキルを披露したいと思うこともある。だが、それらは機能的でなければいけない。その後でボールを蹴り出してしまうようであればなんの意味もなくなってしまう。1回転目はいい。だが2回転目はどうだ? スキルは見たいし、みんな好きだ。でもスキルは機能性があってこそだろう」
いわゆる“魅せるプレー”は相手を挑発するものと受け取られかねない。選手も時と場合を選んでプレーしなければならないということだろう。