ライバル関係の先に見据える切磋琢磨 Jリーグ10年目のファン・ソッコが韓国と日本の未来に馳せる想い

ファン・ソッコはロンドン五輪の3位決定戦で韓日戦を経験【写真:Getty Images】
ファン・ソッコはロンドン五輪の3位決定戦で韓日戦を経験【写真:Getty Images】

韓国と日本は「アジアを代表する国」

 韓国代表、中国リーグ、Jリーグと3か国でプレーした経験を持つファン・ソッコは、「国によって文化が違うように、サッカーにもその国のスタイルがあります。それぞれの国に特徴があったので、貴重な経験を積むことができました」と前置きしたうえで、「Jリーグの試合が一番テンポが早いです」と語った。

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 韓国人選手が日本のJリーグでプレーする一方で、近年は横浜F・マリノスから韓国1部の蔚山現代にレンタル移籍した元日本代表MF天野純が公式戦37試合で12得点2アシストと活躍。ヴィッセル神戸の元日本代表MF小林祐希も、今年7月に日本へ復帰するまで、ソウルイーランド、江原FCと韓国のクラブに所属していた。ファン・ソッコは、日本と韓国の交流が今後増えていってほしいと自身の見解を述べる。

「天野選手は、蔚山現代という名門チームで活躍しています。蔚山現代は能力の高い選手が揃い、元Jリーガーも所属しているチーム構成です。(FC東京や広島でフィジカルコーチを務めた)池田誠剛さんもフィジカルコーチで在籍されているので、天野選手をサポートするには十分な環境が整っていると言えるでしょう。

 韓国と日本はアジアを代表する国だと思っています。今はコロナ禍で難しいですが、国レベルとクラブレベルでもっと交流ができれば強化につながると思います。お互いが取り入れても面白いアイデアや、考え方が必ずあると思います。昔からライバルとして、切磋琢磨してきたように、これからも韓国と日本がお互いに刺激し合い成長していければいいですね」

 日本で10年という長い月日を過ごしてきたファン・ソッコは、韓国と日本のサッカー界が“相乗効果”でさらなる成長を遂げていくことを願っていた。

[プロフィール]
ファン・ソッコ/1989年6月27日生まれ、韓国出身。広島―鹿島―天津泰達(中国)―清水―鳥栖。J1通算221試合9得点。韓国代表通算4試合0得点。バネ、スピード、フィジカルを兼ね備え、1対1の強さに定評がある“闘魂”センターバック。広島時代にJ1優勝2回、鹿島時代にもJ1、ルヴァンカップ(当時ナビスコカップ)、天皇杯をそれぞれ1回ずつ制するなど、タイトル経験も豊富だ。2012年にロンドン五輪、14年にブラジル・ワールドカップと国際大会も経験。来日10年目、母国・韓国と同じく日本を愛する。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)

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