森保ジャパンのW杯メンバー26人入り考察 “消去法”から導き出す期待の秘密兵器は?
【識者コラム】大迫はFW陣の第一人者として外せない
日本代表の森保一監督が11月1日に発表するカタール・ワールドカップ(W杯)のメンバー26人に、はたしてサプライズはあるのか。今のままならあるのではないだろうか。
まず、日本代表のスタメンを考えてみよう。これまでの記事で検証してきたように、ベースは4-2-3-1になるのではないかと思われる。W杯アジア最終予選で劇的な勝利を収めたホームのオーストラリア戦から4-3-3が多用されてはいるが、それまでのベースは4-2-3-1。じっくり練ってきたシステムでもある。
■最終予選が始まってから9月のエクアドル戦までの回数
・4-2-3-1:11回
・4-3-3(4-1-4-1):11回
・3-5-2:3回
その4-2-3-1は、9月シリーズのアメリカ戦をベースにして、1トップには、これも過去の起用回数が一番多い大迫勇也(ヴィッセル)を当てはめた。大迫は今年に入ってコンディションの問題で代表を離れているが、まだ第一人者として外せない存在だと言っていいだろう。
■W杯アジア最終予選と6月の4試合、9月の2試合で起用された1トップ
・大迫勇也:8回
・古橋亨梧:7回
・上田綺世:4回
・浅野拓磨:3回
・前田大然:3回
・町野修斗:1回
そうすると、最初にリストに入る選手はこうなるはずだ。
大迫勇也
久保建英 鎌田大地 伊東純也
守田英正 遠藤航
中山雄太 冨安健洋 吉田麻也 酒井宏樹
権田修一
次にサブとなるメンバーを考える。まずは森保監督がGKは3人体制で考えていると語っていたため、シュミット・ダニエル(シント=トロイデン)と川島永嗣(ストラスブール)が入るだろう。
続いてDF。酒井宏樹(浦和レッズ)が不在の時は重用されてきた山根視来(川崎フロンターレ)だが、現在は調子を落としている。一方で、9月に負傷した板倉滉(ボルシアMG)のリハビリは順調に進んでおり、長友佑都(FC東京)は自チームで右サイドバックとしてプレーしていることを考えると、伊藤洋輝(シュツットガルト)、谷口彰悟(川崎フロンターレ)、板倉、長友が選ばれるだろう。現状、吉田麻也(シャルケ)が調子を落としていて、板倉が回復状況次第では先発組になるかもしれない。
森 雅史
もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。