ソシエダ久保建英が“幻ゴール”に悔しさ、ハーランド弾と比較「なんであれが…」 現地記者は高評価「攻撃はクボを経由していた」
地元紙は久保を絶賛「取り消されたことは残念」「連係し、いいシュートを打った」
スペインメディアは幻のゴールを決めた久保について、以下のように評価した。
ソシエダの地元紙「エル・ディアリオ・バスコ」は、「敵陣で最も奮起した選手だったが、ゴラッソが不明瞭なファールで取り消されたことは残念でならない。右サイドでハビ・サンチェスを翻弄し、左サイドに時折流れ、インサイドではチームメイトと連係し、何本かいいシュートを打った」と絶賛し、スビメンディと並ぶチームトップの4点(最高5点)を付けた。
一方、もう1つの地元紙「ノティシアス・デ・ギプスコア」は、「闘争心あふれ、攻撃のあらゆるシーンに姿を見せた。ゴラッソを決めたがスビメンディのファールで取り消しとなり、最後はスタミナ切れが目立っていた」と寸評し、6点(最高10点)と評価。スペイン紙「マルカ」「AS」の久保評価は、ともに1点(最高3点)だった。
スペインの国営ラジオ局「RNE(ラジオ・ナシオナル・デ・エスパーニャ)」でバジャドリードを取材するフェルナンド・カルデナル・アレーナス記者は、バジャドリード戦での久保のパフォーマンスを次のように分析した。
「前半はクボがチームで一番動き、休むことなくボールをひたすら求めていた。攻撃は基本的に彼をすべて経由していたように思う。常にプレーに絡もうとする意欲があり、非常にダイナミックで、ボールを持った時の技術が優れている。また私はレアル・ソシエダの前線3枚(久保、ダビド・シルバ、セルロート)にブライス・メンデスらを加えた攻撃陣を気に入っているよ。彼らには勢いがあるからね」と高く評価した。
また同記者は久保を昨季と比較し、「マジョルカの時よりも出場時間が増えたことで責任感が出ており、それがプレーにも表れている。ステップアップを果たした今、注目すべき選手の1人だよ。スペインと対戦するワールドカップ(W杯)でも楽しみな存在だ」と印象を述べていた。
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。