温泉や旅館が大好き Jリーグ10年目の韓国人DFファン・ソッコ、日本の“おもてなし精神”に感銘「尊重し合う文化がある」
【助っ人の日本魂】韓国と日本のライバル関係も含めて「覚悟」してJリーグへ
J1サガン鳥栖の韓国人DFファン・ソッコは、2012年の来日から計10年目となる節目のシーズンを迎えた。現在、Jリーグに所属する外国籍選手の中では、セレッソ大阪の韓国代表GKキム・ジンヒョンの14年目、柏のブラジル人FWドウグラスの11年目に次いで、3番目に長く日本でプレーしていることになる。異国の地でプロキャリアをスタートさせ、日本での生活や文化を楽しむ根底にあるものとは――。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史/全3回の1回目)
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母国・韓国の雲湖高時代に攻撃的なポジションからDFへコンバートされ、大邱大へ進学したファン・ソッコは、大学卒業時に韓国1部Kリーグのドラフト(当時)注目選手の1人に上がっていたなか、日本のサンフレッチェ広島でプロキャリアをスタートさせた。
韓国と日本は、サッカーのみならず、スポーツの世界において“ライバル”に位置付けられる。「覚悟が必要だった」と話すファン・ソッコだが、それ以上にJリーグでプレーしてみたいという欲求が強かったという。
「スポーツにおいて韓国と日本は昔からのライバル関係でありましたし、両国がお互いにいい刺激を受け、成長していく過程を見ながら育ちました。プロ生活を韓国ではなく日本で始めるにあたり、期待と不安があったのは事実です。ですが、選手として日本のサッカースタイルに触れ、画面越しからでも伝わってきたファン・サポーターの前でプレーしてみたいと純粋に思えたことが日本行きを決めた理由です」
距離約1000キロ(ソウル⇔東京)、フライトで約2時間と身近に感じられる韓国と日本。ファン・ソッコは、「日本にあって韓国にはない、という話ではありませんが」と前置きしたうえで、日本に浸透するあるマインドに感銘を受けたと明かす。
「日本の方たちは、周囲の人に迷惑を絶対にかけない。尊重し合う文化があります。基本、親切ですし、治安も抜群にいいと思います」