「“泥沼離婚”となりそう」 C・ロナウド、試合中の“無断退席”で波紋 現地解説者らも批判「許すことはできない」
トッテナム戦での振る舞いが物議、退団騒動が再燃
イングランド1部マンチェスター・ユナイテッドのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドはベンチ入りしたトッテナム戦(2-0)で途中出場を拒否し、終了のホイッスルを聞く前に退席したことが物議を醸している。37歳のスーパースターの振る舞いは去就問題にまで発展し、現地メディアの解説者たちも厳しい批判を行っている。
復帰1年目だった昨季は公式戦38試合に出場。チームトップとなる24得点をマークし、健在ぶりを示したロナウド。しかし、オフに退団騒動のあった今季は開幕からベンチに座る機会が増えた。ここまで公式戦12試合で起用されているが、スタメンは半分の6試合にとどまっている。得点もプレミアリーグとUEFAヨーロッパリーグでそれぞれ1点のみだ。
そして、現地時間10月19日に行われた第12節トッテナム戦でのロナウドの振る舞いが波紋を広げている。ベンチスタートだったロナウドは試合終了のホイッスルが鳴る前に足早にドレッシングルームに引き上げてしまったのだ。チームが2-0の勝利に沸くなかで、それに水を差す行為だったと批判の対象になった。英メディアによれば、ロナウドはエリック・テン・ハフ監督の呼びかけに応じず、途中出場を拒否したとも伝えられていた。
これによりロナウドは22日の第13節チェルシー戦(1-1)でメンバー外となる処分を受けた。オフに過熱していた退団騒動にも再び火が付き始めている。
英公共放送「BBC」はチェルシー戦後に改めてロナウドの騒動に注目。この件に関する解説陣のコメントを紹介している。
ユナイテッドでロナウドの同僚だった元イングランド代表DFギャリー・ネビル氏は、ロナウドの退団はもはや“時間の問題”であるとし、「ベンチにいることを受け入れられないなら、毎週プレーできるどこかへ行く必要があるだろう」と厳しい言葉を残した。
さらに元イングランド代表GKロブ・グリーン氏は「ロナウドが再びマンチェスター・ユナイテッドでプレーするのかは疑わしい」と指摘。「“泥沼離婚”となりそうだが、テン・ハフもその時を待っている。ロナウドは自ら後には引けない状況を招いた」と語った。
元イングランド代表DFリオ・ファーディナンド氏はこの騒動の根幹にはコミュニケーション不足があったとしたうえで、「彼は仲間であり友人だ。もっと彼の活躍を見たいけど、ドレッシングルームにいたら許すことはできない」と元チームメイトへの苦言を呈している。
テン・ハフ監督は「彼は我々にとって貴重な存在」とロナウドに対して扉を閉ざすことはしていないが、“レッドデビルズ”にロナウドに居場所は残っているのだろうか。