「レーブの頭脳」  24年ぶりのW杯優勝を目指すドイツ代表最強スカウティング

時に相手の映像を見せない   話をスウェーデン戦に戻そう。   「スウェーデンにはズラタン・イブラヒモビッチという世界トップクラスの選手がいます。しかし、彼は私たちとの試合では出場停止でした。そのとき私たちが下した判断は、最大の長所を欠いたスウェーデンは、ある意味予測がつかない相手になるということ。その場合は自分たちの力を出すことに集中すれば良いので、スウェーデンの映像はほとんど見せませんでしたね」   クリストファーの言葉からは、あらためてドイツが強くなったということが読み取れる。彼が代表のデータ分析を始めた05年は、FIFAランキング18位だった。そのためどんな相手でも丸裸にして、どう戦うべきかを考える必要があった。だが、今やドイツは同2位。当然スカウティングの狙いも変わってくる。   「ドイツは、スペインやブラジルと同様に主導権を握って戦える世界有数のチームになりました。そこで主にフォーカスしているのは、私たちがどういうサッカーをするのか、それに相手がどう反応するのかということです。実際、今回のW杯予選では80%は自分たちの戦いに集中し、20%が相手の分析でした。個人についてはリオネル・メッシやネイマールら世界トップレベルの選手以外、詳細に注視しなくなりました」  

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング