「ついに広島に持ち帰れる」 スキッベ監督が大会初優勝に喜び露わ 無念のC大阪へ賛辞「勝利に値するパフォーマンスだった」
スキッベ監督が選手を絶賛「限界を超えるプレーを見せてくれた」
J1サンフレッチェ広島は10月22日のルヴァンカップ決勝で、セレッソ大阪を相手に2-1で勝利して大会初優勝を飾った。1点ビハインドを後半アディショナルタイムだけで逆転した勝利を収め、ミヒャエル・スキッベ監督は「ついにサンフレッチェ広島がカップを広島に持ち帰れる。本当に嬉しく思っている」と喜んだ。
広島は前半に苦戦しながら0-0で折り返したが、後半7分にDF佐々木翔のバックパスがカットされて失点。そこから攻撃を仕掛けるなかで後半30分に相手が退場者を出すとさらに猛攻。そして後半アディショナルタイム6分にPKを獲得して同点に追い付くと、同11分に決勝ゴールを奪っての逆転勝利になった。
広島はこれが3回目のルヴァンカップ決勝戦で初優勝。16日には天皇杯決勝でヴァンフォーレ甲府にPK戦で敗れて6回目の準優勝となり初制覇を逃しただけに、Jリーグ創設から初の国内カップ戦の優勝というメモリアルにもなった。
スキッベ監督は試合後の記者会見で「前半は非常に苦しんだ。セレッソも勝利に値するだけのパフォーマンスだった」としたうえで、「後半、自分たちのアンラッキーなゴールを許してしまった。時間が経つにつれて素晴らしいパフォーマンスを見せられた。そこからの展開が今日の勝利を決定づけた。自分たちはチームの成功のために限界を超えるプレーを見せてくれたと思う。ついにサンフレッチェ広島がカップを広島に持ち帰れる。本当に嬉しく思っている」と喜びを語った。
その2得点を決めたのが、途中出場のキプロス代表FWピエロス・ソティリウだった。指揮官は「アンラッキーなことにキャプテン佐々木翔のパスミスから失点してしまうことになったが、そこからさらに強く前に行こうという気持ちが芽生えた。ソティリウを入れたメッセージとして、もっと前と変わっていった。交代で入った選手が非常にいい仕事をして逆転劇を生んでくれた。ソティリウは経験豊富な選手でこれまでも多くのPKを決めてきている。彼ならしっかり決めてくれると思っていた」と采配について話した。
これでスキッベ監督は就任1年目にして2つのカップ戦で決勝にチームを導き、1つは優勝。リーグ戦でも現在3位につける好成績を残している。シーズンも最終盤にはいる中で「自信過剰にならずに守備は安定、攻撃はクリエイティブにと追求したい。去年まで中位、カップ戦に縁もなかったが、今年は上位、カップ戦も上まで行けた。ただ上がっていくよりも高い位置を保つことのほうがスポーツでは難しい。来年も魅力的で成功するサッカーを目指したい」と、さらなる成功への意欲を示していた。
(FOOTBALL ZONE編集部)