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小5から指導するプロトレーナーが語る久保建英 “和製メッシ”の凄みの裏に潜む圧倒的な「自己理解力」
「小学生とは思えないほど理解度が高かった」
「コーンを使ったドリブルの練習でも、無駄な筋力を一切使っていない。重心がしっかりしていて、身体の横ぶれが少ない。それが第一印象でした。さらに成長するために本来的な能力に加えて、インナーマッスルを強化してアウターマッスルとの連動、ボールを蹴る際の軸足の強化をテーマにしました」
身体の使い方もさることながら、久保少年の素晴らしさは「自己理解力」にあるという。
木場氏は「小学5年生の時点で、小学生とは思えないほど理解度が高かった。例えば、股関節周辺に硬さがあるとします。それを解決するためにどうすればいいのか。硬さについて伝えるだけで、どのようなトレーニングに取り組むべきかを理解してくれました。彼は自分で課題に気付くことができるのです。プロアスリートでも自分自身のやるべきこと、課題になかなか気づけない選手がいるなかで凄いことです」と語った。
都内でトレーニングジムを構える木場氏の下に、久保は自主的に足を運んでいる。すでにコバトレに取り組むようになってから、4年目を迎えた。「会うたびに身体が大きくなっているような印象があります。体幹を鍛えれば、自分はこういうプレーができるとイメージできている。脇腹と臀部、軸足の部分は急激に成長しています。反応スピードも上がりました。ドリブル、コンタクト、ポストプレーでのキープ力などで効果が見られるようになり、体勢を崩さずにシュート、パスを正確に結びつけられるようになりました」と木場氏は語る。
和製メッシと絶賛される天才性の裏にはプロアスリート顔負けの自己理解力、そして、小学5年生から続ける地道なトレーニングがあったのだ。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images