現地で“クボコール”…ソシエダ久保建英のリアル評価は? スペイン地元紙記者が「本当に重要な存在になり始めている証」と語る訳
現地メディアも久保のパフォーマンスを軒並み高評価「疲れ知らず」「生粋の労働者」
久保は古巣相手に主役は演じられなかったが、スタジアムでのサポーターの反応同様、現地メディアもそのパフォーマンスを軒並み高評価した。
ソシエダの地元紙「エル・ディアリオ・バスコ」は久保がアルビオルを苦しめたことを強調しつつ、「ハーフタイム前に左サイドからチャンスを作り、相手DFにブロックされたシュートもあった。後半は素晴らしい走りでチャンスメイクするも、シルバが決められなかった。プレッシャーのあるなか、疲れ知らずであった」と休まずに動き続けたその機動力を称賛し、4点(最高5点)を付けた。
もう1つの地元紙「ノティシアス・デ・ギプスコア」は「体力が低下し始めた時、その忍耐強さにより久保は、たとえそれまで輝けていなかったとしても、常に輝きを放つことができる。生粋の労働者で、バイオリンを弾くことも作業服を着ることもできる。本当に素晴らしかった」と献身的な姿勢を称賛し、7点(最高10点)とした。同様にスペイン紙「マルカ」「AS」の評価も2点(最高3点)と高かった。
「エル・ディアリオ・バスコ」紙のイケル・カスターニョ・カベージョ記者はビジャレアル戦後、久保のパフォーマンスを次のように振り返ってくれた。
「タケは今日も再び素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたし、特に前線でのプレスはいつもどおり際立っていた。イマノルがビジャレアル戦のような重要な試合でタケをスタメンに起用したということは、彼が本当に重要な存在になり始めている証だと思う。今日のように攻撃面であまり目立たない日もたまにあるが、それでも彼はいつもチームに貢献し、今日もベストを尽くした姿を見せてくれた」と、前線で身を粉にしてチームのために戦ったことを高く評価した。
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。